【2025夏・キャンペーンブログ vol.5】平和を作るのは、私たちだ~ブルンジ事業報告イベントより~

みなさま、啓発事業部インターンの山田です。
テラ・ルネッサンスは6月5日から8月6日まで、1,300万円を目標に寄付を呼びかける夏季募金キャンペーン2025『平和を求める声に、今、応えたい。』を実施しています。
期間中、テラ・ルネッサンスが活動するアフリカ・アジア・ウクライナの各事業地の現状、テラ・ルネッサンスの支援活動をお伝えする連載ブログをお届けします。
今回は6月5日に大阪で実施されたイベント「アフリカ・ブルンジで働く日本人女性の挑戦 ~一人ひとりがつくる未来~」を中心に、現地駐在員が伝えるブルンジの声をお届けします。
イベントで見た駐在員の姿
「みなさん、こんにちは!」

【ブルンジについて紹介をする川島駐在員】
平日夜の大阪にて、30名の参加者を前に、ブルンジから帰国したばかりの川島駐在員が登壇しました。
啓発事業部でインターンを始めて2か月の筆者にとって、このイベントは初めて自分が企画・運営に携わったものでした。
「しっかりと事前広報ができているか」「参加者の皆様に分かりやすくご案内できているか」「当日の設営で忘れ物はないか」
すべて初めてのことでイベントが無事に成功するか、前日まで心配が募っていました。しかし当日に来てくださった参加者の方々の和やかな雰囲気と、川島駐在員の明るさのおかげで順調に始まり、安堵しました。
「皆さんはブルンジという国について聞いたことがありますか?」と川島は参加者の方々に問いかけます。

【ブルンジについて参加者に質問する川島駐在員】
ブルンジに行ったことのある方から、初めてアフリカについて話を聞く方まで。参加者の方々の関心も背景もさまざま。 川島からは、ブルンジについての基礎的な紹介から、当会が行っている自立支援事業について説明がありました。
「あるもの探し」で柔軟な支援を~ブルンジ事業の紹介~
特に関心が集まったのがブリケット(人工薪、練炭)の生産と販売でした。
ブルンジではガソリン不足による物価の上昇が人々の生活を苦しめています。
この状況を目の当たりにした川島は、地域で持続可能な生産と販売の循環を生み出す産業が必要だと考えます。
そこで川島が着目したのは、これまで捨てられていたトウモロコシの芯でした。
このトウモロコシの芯を、木炭の替わりとなるリサイクル燃料として生まれ変わらせたのがブリケットです。
※ブリケット(briquette)は、粉末状の原料を圧縮して固めた塊状の燃料や材料のことです。特に燃料として使われることが多く、「人工薪」「成形炭」「練炭」「豆炭」などとも呼ばれます。
トウモロコシの芯を農家から購入し、これらを1~2週間程度かけて加工します。完成したブリケットを支援対象者が販売し、彼ら・彼女らの生計向上につなげています。

【実際に完成したブリケット】
「ないもの」を探していたらないものしかない。だから、「あるもの探し」で周りで手に入るものを探して支援を行っていこう。
現地のニーズを最優先し、柔軟に支援を行うテラ・ルネッサンスの支援哲学が垣間見えたエピソードでした。
等身大の質疑応答:キャリアから人生観まで
イベント後半には「みなさんはどのように生きたいですか?」という問いかけもありました。
川島は自身が様々な場所で働いてきて、テラ・ルネッサンスの駐在員になった経緯を話しました。「一度きりの人生だから、自分が一番楽しい、面白いと思えることをしたい」
そのような川島のエピソードを踏まえ、今度は参加者の方々から自分の感想や疑問を共有する時間。
「自分も同じ国際協力業界で働いてきて、国際協力の難しさに共感できた。」
「すべての人を助けることができないという限界があるなかで、その葛藤をどう乗り越えてきたのか」
「もう少しで大学を卒業して進路を選ばなければならない。どうやって自分が進むべき道を見つけていけばいいのか。」
参加者の方々の等身大の質問やコメントに対し、川島も一緒に考え、また参加者同士でも話し合う時間がありました。
「自分にできることには限界がある。だけど支援対象者が結婚したり、職を見つけたり、そういった一人ひとりの歩みに寄り添うことが大きな喜びです。」という川島の言葉が印象的でした。
イベントの裏方として
私は啓発事業部でインターンをしてから3か月になります。6月は海外駐在員の帰国が頻繁にあり、それに伴い多くのイベントの企画・運営に携わらせていただきました。
中でもこの川島駐在員の報告会は私が初めて参加させていただいたイベントでした。
来ていただいた参加者の方々が講演を聞いて頷いていたり、まるで会話をしているように登壇者と話している光景を見て、テラ・ルネッサンスは「一人ひとりの思いと行動からなる運動体」であると感じました。
ほんの小さなアクションは、大きなうねりを作る。本当の変化を起こすのであれば、不可能に見える壁を乗り越えなければならない。
「世界平和の実現」を掲げ、着実に活動を続ける川島とブルンジの人々の情熱と、日本で関心を持ってささえてくださる方々の思いが、少しずつそのビジョンを実現させていくのではないかと思いました。
一人でも多くの方に、この運動に加わって頂くことができれば幸いです。
引き続きご支援とご協力のほど、よろしくお願いいたします。

テラ・ルネッサンスでは、2025年6月5日(木)~2025年8月5日(水)まで、夏季募金キャンペーン「平和を求める声に、今、応えたい。」を実施しています。
お寄せいただいたご寄付は、今起きている紛争を終わらせること、そしてその紛争によって被害を受けている人々の自立を支援すること、さらに、過去の紛争によって残された地雷や不発弾の影響を受けている人々が、安心して暮らせる環境を整えるために、大切に使わせていただきます。
ぜひ「寄付」という形で私たちの活動を応援していただけないでしょうか。
▼夏季募金キャンペーン2025▼
[実施期間]6/5-8/6
[目標金額]13,000,000円
詳細はこちら:https://www.terra-r.jp/kakibokin2025.html
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記事執筆/
啓発事業部インターン
山田 純