認定NPO法人テラ・ルネッサンスの活動内容

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活動内容 活動内容

カンボジア事業

 

 

テラ・ルネッサンスの原点ともいえるカンボジア。創設者 鬼丸が初めて地雷原を訪れた際に受けた衝撃を原動力とし、2001年に地雷撤去支援プロジェクトを開始しました。地雷を1個取り除けば確実に1人の被害者を減らせると考え、設立以来、継続しています。また、2008年より駐在スタッフを派遣し、地雷撤去後の地域における村落開発支援プロジェクトを実施すると同時に、個別で地雷被害者を含む障害者家族の生計向上支援を行っています。

 

目次

 1. なぜカンボジアなの?

 2. テラルネの取り組み

 3. メッセージ


1.なぜカンボジアなの?

 

 

1960年代後半のベトナム戦争に巻き込まれて以来、約30年以上に渡る戦闘状態が続いたカンボジアでは、「悪魔の兵器」と呼ばれる地雷が数多く使用されました。その数は、推定400万~600万個に及ぶとされ、埋設密度は世界一と言われています。特に、大虐殺を行ったポル・ポト政権終焉の1979年以降、ポル・ポト派、政府軍(ベトナム軍とヘン・サムリン政権の連合軍)、そしてシハヌーク派、ソン・サン派の4派による内戦が勃発し、各派が大量の地雷を使いました。また、ベトナム戦争中、北ベトナムへの重要な補給路であったホーチミン・ルートは、ラオスからカンボジア東部のジャングルを通っていたため、カンボジア国内も米軍による爆撃の対象となりました。当時、米軍が使用したクラスター爆弾は不発率30%以上と言われ、未だに不発弾として地下に残っています。さらに歴史を遡ると、第2次世界大戦中にインドシナ進駐をした旧日本軍が使用した爆弾の不発弾が、カンボジア国内でも見つかっています。

 

 

 

性別や年齢を問わず、 人々は地面に埋設された爆発物による、死や負傷の恐怖と常に隣合わせの生活を強いられています。1979年~2016年の間、地雷や爆発性戦争残存物による被害者は、報告されているだけで合計64,662名に上り、その約20%は女性と子どもです。また、地雷埋設地域の農村部に住む人々の多くは、主に換金作物栽培や農作業の日雇い労働に収入を頼っています。2015年頃より換金作物の買取価格が下落したことで収入が減り、借金返済のために子どもを連れて隣国タイへ出稼ぎに行く人が多数います。そのため、出稼ぎに行く子ども達は学校に通うことができず、十分な教育を受けられません。この子ども達が大人になった時、また同じことを繰り返してしまい、負の連鎖からなかなか脱却できない状況にあります。地雷撤去が完了しても、地雷汚染の脅威による影響は大きく、人々は社会経済的に脆弱な環境の中を生きているのです。(参考:カンボジア地雷対策・被害者支援機関 C.M.A.A)

 

完了したプロジェクトはこちら(現在調整中です)

 

 

2.テラ・ルネッサンスの取り組み 

 

 

新たな地雷・不発弾事故を防ぐために、撤去に必要な金属探知機や掘削機・灌木除去の機械運営費などをMAGに提供することで、爆発性戦争残存物の撤去活動を支援しています。また、撤去後の地域に住む人々が自立した生活を手に入れるため、家庭菜園や家畜飼育などによる収入源の多様化を実現し、各世帯の収入と支出のバランスを整えます。合わせて、基礎教育の支援を行うことで子どもの教育機会が確保され、将来的には貧困の連鎖からの脱却を図ります。

 

 

■ カンボジア地雷&不発弾撤去支援プロジェクト 

 

2009年11月~12月に、コロンビアのカルタヘナで開催された対人地雷全面禁止条約(通称:オタワ条約)締約国会議において、本条約に基づくカンボジア政府の地雷撤去完了期限が延長されました。(当初:~2010年1月、延長後:~2020年1月1日)当会はこの目標を達成するために、現地の地雷撤去団体MAG(Mines Advisory Group:マグ)と協力し、撤去活動に必要な資金や資機材の提供を通して、地雷・不発弾撤去の推進を継続しています。この活動によって、15年間で約334,000㎡(北海道5個分)から地雷や不発弾の脅威を除去し、2,092名(323家族)に安心して暮らせる土地を提供しました。(2016年6月末時点)

 

 

■ カンボジア地雷埋設地域村落開発支援プロジェクト

 

 

カンボジアの北西部は最後まで戦場となった場所であり、大量の地雷が埋設されました。MAGによって、当該地域内で指定された生活圏内の地雷撤去が完了した3ヶ村を対象に、当会では住民参加型の村落開発支援を実施しています(2017年度)。村人達による月例自治会の開催をサポートし、家庭菜園の推進や家畜・有用昆虫の飼育などを通した収入向上支援、並びに教育施設の建設・整備や小学校での補習授業の実施等による基礎教育支援を行なっています。村の運営というものは、村人達自身が参加し、自らが行動し、実施していくものであり、最終的には当会からの支援が終わった後も、持続的に村人が運営していける状態をひとつの目標に掲げて、「自立と自治」の促進を図っています。

 

 

 

村によって状況が異なり、村人達が求めているものや元々持っている資源も異なるため、それぞれの村で実施している活動は少しずつ異なります。2011年1月から支援を開始したロカブッス村では、住民組織に登録をしている100家族を、居住地によって2つのコミュニティに分けて月に1回の自治会を開催しています。自治会では村長や副村長を中心に、村が抱えている課題について議論をしたり、当会スタッフが有機野菜栽培技術を提供したりします。各回の自治会終了時には2種類の野菜の種を配布し、家庭菜園を推進しています。また、2016年8月には牛とヤギの家畜銀行を設立しました。村人達の念願であった市場の建設も同年11月に完了し、自治の仕組みが徐々に形成されています。

 

 

■ カンボジア地雷埋設地域村落開発支援プロジェクト

 

 

地雷原のあるバッタンバン州、タイ国境の農村地帯に住む地雷被害者を含めた障害者家族は、国の経済発展に取り残され、特に脆弱な状況にさらされています。そのような家族の多くは、自分の土地を所有しておりません。当会では、対象家族の状況に合わせて土地の提供や家の修繕などを支援しています。その上で、広い農地を必要とせず、障害者でもできるこおろぎの捕獲・飼育、養豚、養牛、家庭菜園などの支援を行います。収入源を多様化させることで、これまで肉体労働による日当を稼ぐしかなかった対象家族の多くが、もともと持っている自然資源や人的資源を生かして生計を安定させています。また、生計向上に伴って子ども達を学校へ通わせることができるようになっています。

 

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3. メッセージ

 

 

スー・マウさんは2003年に地雷事故に遭い、右手を失いました。地雷の中の火薬を使って魚を獲ろうと、川の堤防で見つけた地雷を引き上げた際に、突然爆発したのです。その後、奥さんに上の子2人を連れて出て行かれてしまい、残された2人の幼い男の子をひとりで育てることになりした。当時は「未来に希望を抱けない」と泣いてばかりいました。当会が自立支援を開始したのは2014年のことです。日雇い労働以外の収入源を確保するために、2頭の仔牛と昆虫捕獲器を提供しました。これにより、毎日少しずつお金を稼ぐことができるようになりました。またロカブッス村の自治会への参加率も高く、家庭菜園にも熱心に取り組んでいます。支援開始後、自身の努力で得た収入によって、2人の子どもを学校に通わせることができるようになりました。まだ道半ばではありますが、例え右手が使えなくても、きっかけさえあれば自立した生活を送り、笑顔を取り戻す力があることを、マウさんは教えてくれました。

 

 

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