ウクライナ事業 | 認定NPO法人テラ・ルネッサンス

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ウクライナ事業

 

 

ロシアによる軍事侵攻の影響が拡大し続ける、ウクライナ。戦火から逃れるために多くの人が故郷を離れています。その中でも、以前から脆弱な立場に立たされている人々の避難生活は、経済的にも精神的にも厳しいものです。さらに、地元に留まり続ける人も、物価高騰や国内避難民の流入により、貧しい暮らしを余儀なくされています。

当会では、2022年3月よりスタッフを派遣し、現地パートナーとともに生活支援および自立支援を行っています。空襲警報が耳慣れた音になる中、避難民と地元の人々の両者が中長期的に安定した生活を送れるよう、持続可能な支援を展開しています。



▼ 目次

 1. なぜウクライナなの?

 2. テラ・ルネッサンスの取り組み

 3. メッセージ

 

1. なぜウクライナなの?

 

◼︎ウクライナ国内の状況


2022年2月24日から続く、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻の影響で多くの市民が被害に遭い、900万人を超える難民がウクライナから周辺国に逃れています。また、ウクライナ国内には、600万人以上の国内避難民がいると推計されています。(2022年7月13日時点:UNHCR)

 

そうした状況に世界中から支援が集まる中、ウクライナ西部のザカルパッチャ州(トランスカルパチア地方)にはほとんど支援が届いていません。西部には支援団体やボランティアの姿はほとんどなく、ウクライナ東部や中央から避難してきた人々は過酷な環境での生活を強いられています。シャワーやトイレ、寝床はなく、食事は1日1回、停電になったら真っ暗で、水道が止まることもあります。

西部への支援がほとんど行われていない原因の1つは、情報不足です。国内避難民に関する情報は、周辺国に避難している難民の情報に比べあまりにも少なく、その実態はほとんど知られていません。情報不足により関心が薄く、支援の必要性も問われず、まるで忘れ去られたかのように、「支援の空白地帯」になってしまっているのです。

 

 

さらに、支援物資を届けるために重要となる道路網などのインフラが、あまり整備されていないことも1つの要因として考えられます。ウクライナ西部では戦前から経済発展が遅れていて、道路や上下水道の設備が整っていません。そのため、大型トラックで支援物資を運ぶことが困難で、外部からの支援のハードルが高くなっています。また、もし支援の一環としてインフラ整備も行うとすると、多大な資金と時間が必要になります。

では一体、誰が国内避難民の生活をサポートしているのかというと、大多数は、西部の地元の人々(ホストコミュニティ)です。有志で自分の家の空き部屋や空き家に避難民を受け入れ、生活用品や食事を提供し、共に生活しています。




しかし、そのサポートは決して十分なものではない上に、ホストコミュニティの人々自身の生活さえ危うい状況です。ウクライナ西部には民族的にマイノリティの人々や最貧困層の人々が集まっていて、年金暮らしの高齢者も多く、戦争(ウクライナ危機)以前から厳しい生活を強いられてきました。加えて、避難民の流入による人口増加、生活物資の不足、インフレによる物価の高騰、戦争による失業や収入源の減少などが、地元住民を苦しめています。

避難民と、ホストコミュニティの高齢者や貧困層に、ウクライナ危機の影響のしわ寄せがきています。ウクライナ西部は、まさに「支援の空白地帯」。東部・中央部からの避難民と、西部のホストコミュニティの両者に、一刻も早急な支援が必要とされています。

 

2. テラ・ルネッサンスの取り組み 



2022年3月〜5月、現地に合計3名のスタッフを派遣し、現地のパートナーとともに、ウクライナおよびハンガリーの視察・ニーズ調査と、生活物資などの緊急支援を開始しました。5月以降は、駐在員を任命、およびハンガリー事務所を開設し、ウクライナ西部ザカルパッチャ州を中心に、ウクライナ事業を展開しています。

 

 

■ 生活支援

生活支援としては、以下の4つの支援を行なっています。○食料・日用品の提供、○キッチンポイント(炊き出し拠点)・倉庫の整備、○避難場所の整備、○子どもの教育・心理社会支援




◯食料・日用品の提供

週1回ペースでニーズを聞き取り、食料および日用品の調達・運搬・供与の一連の支援を行なっています。食料であれば、肉、野菜、果物、調味料、食料油、小麦粉などを主に提供し、日用品については洗剤、シャンプー、歯ブラシ、生理用品、衛生用品、トイレットペーパーなどをウクライナの各避難場施設へ届けています。また、個人のニーズに合わせて、医療品の提供も行なっています。

 


 

◯キッチンポイント(炊き出し拠点)・倉庫の整備

上記のように食料の提供を行うほか、キッチンポイント(調理および食料保管の拠点)を設置し、炊き出しおよび食料・食材の配布を行っています。設置にあたっては、食料や調理器具、改築工事の支援を行っています。また、キッチンポイントは複数あるため、調達した食料を一括で貯蔵・管理するための拠点として、食料倉庫の整備も行っています。


 

◯避難場所の整備

避難民の滞在先は、普段は避難場所として使用されていない施設であるため、最低限の生活を続けるための整備を行なっています。主には、洗濯機と乾燥機の提供、そしてシャワー室およびボイラーの設置支援です。また、キッチンポイントの整備と同じように、水道工事などの改築も行っています。


 

◯子どもの教育・心理社会支援

子どもたちは慣れ親しんだ土地や家族と離れ、新しい生活に適応しようとしています。その精神的な負担は想像以上に大きいように思われます。子どもたちの心身の健全な発達を願って、また避難生活の中で、少しでも子どもたちが楽しみを持てるように、絵本や楽器、テレビ、おもちゃ、室内滑り台などの遊具を支援しています。また、避難施設の中で催し物をすることもあります。


■ CSCs「社会貢献型現金給付支援」



難民・避難民の方々の生活の安定と、将来的な自立を目指した中長期支援に取り組むため、CSCs(Cash for Social Contributions)を行っています。日本語に訳すと、「社会貢献型現金給付支援」となります。

CSCsとは、難民・避難民の方々の主体性を最大限尊重しながら、その人にできる社会貢献(モノ作りやサービスの提供)の機会を提供し、その対価として、テラ・ルネッサンスから現金を給付する支援のことです。このような支援の形により、対象者の最低限の暮らしを「保護」することと、対象者が自立して暮らしていけるように「エンパワーメント」することを両立できます。提供している機会は、「炊き出し」「パフォーマンス」「清掃・整理」「手工芸」の4つです。

 

3.メッセージ



家族(母、弟2人、妹、娘)と一緒に、東部からザカルパッチャ州に避難してきたリューダさん。彼女は18歳で、2歳の娘がいるシングルマザーです。故郷の村での暮らしも決して豊かではなく、貯金もほとんどなく、着の身着のままの避難生活を続けています。

「私たちがここに来たのは故郷が爆撃されたから。パパが逃げるように言ったの。戦争からできるだけ離れる必要があった。娘に爆撃を見せたくなかったし、守らないといけなかった。もし戦争がなかったら、通っていた調理学校を卒業して、働いていたと思う。娘を保育園に預けて、自分のしたいことをしていたと思う。でも紛争によって調理学校を辞めざるを得なかった。夢があったって叶わない。」

そう話す彼女に、CSCsとしてキッチンポイントでの炊き出しの手伝いを依頼しました。18歳のリューダにとっては人生初のアルバイトになります。彼女は、「少しずつ慣れるように頑張る。」と答えてくれました。調理中には、笑顔も見られます。CSCsを通じた支援と交流が彼女の避難生活の支えとなるよう、今後もサポートしてまいります。

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