【2025冬・キャンペーンブログ vol.2】凍える冬を前に 命をつなぐウクライナ支援の「今」
|
執筆:広報室インターン 村瀬みゆ |
.png)
〇ウクライナの「今」
ロシアによるウクライナ軍事侵攻からまもなく4年。ウクライナは戦争の影響下で、3度目の冬を迎えつつあります。
2025年7月時点で国外に難民として逃れた人々は約670万人、国内避難民として生活する人々は370万人に上ります。
国内では徴兵の影響により、多くの働き手が家庭や地域から失われています。
特に、育児や介護のために働きたくても働けない女性や、身寄りのない高齢者の方々などが厳しい状況に置かれています。また、気温がマイナス10℃以下の日が続く厳しい冬が迫るなか、ウクライナは戦争によるインフレと物価高騰という、深刻な現状にも直面しています。
一方で、戦争の長期化に伴い、国際社会からの関心が薄れつつあるという現実もあります。
テラ・ルネッサンスのビジョン(設立目的)である「すべての生命が安心して生活できる社会(=世界平和)の実現」。そのためにテラ・ルネッサンスは、支援が届かない人にこそ手を差しのべる支援を続けています。
〇テラ・ルネッサンスの取り組み
テラ・ルネッサンスは、2022年3月末よりハンガリー・ブダペストを拠点として月に数回ウクライナに赴き、首都キエフから800kmほど離れた西部ザカルパッチャ州にて支援を続けています。
ザカルパッチャ州は、少しでも戦火から離れるためにEU諸国へ逃れようとする人々はもちろん、経済的理由などにより国外に逃れることができない人々も押し寄せ、侵攻開始当初最も国内避難民が集まった場所でした。
.png)
【ザカルパッチャ州の位置(赤枠内)】
そのような地域で、テラ・ルネッサンスは「最も脆弱な方々に支援を届ける」という基本理念に沿って、主に戦火の激しいウクライナ東部から命懸けで逃げてきた国内避難民や、家族を戦争によって亡くした一人身の高齢者を対象に、以下のような支援を中心に行っています。
- 物資・食料支援、炊き出し
食料や日用品、衣服のほか薪やブリケット等を、ウクライナ国内にいる避難民とホストコミュニティの人々に提供する
週2回、各拠点で40食調理し、高齢者の方々を中心に手渡しで提供する

- 「総合福祉センター」の建設
生活再建・福祉向上支援を目的として建設。炊き出し場や子どもたちの一時預かり所等としても、来年からの稼働を予定しています。

テラ・ルネッサンスのウクライナでの活動についてより詳しくはこちらをご覧ください。
〇イベントより
11月25日、オンラインイベントを開催し、ハンガリー事務所長コーシャがウクライナ支援の「今」を語りました。

戦争の影響は必ずしもウクライナ東部の前線だけではなく、1200kmほど離れた西部にも及んでいます。
テラ・ルネッサンスによる炊き出しが唯一の食事である人や、光熱費が支払えず極寒の中ろうそくを使いながら過ごす人もいます。徴兵による人手不足や継続的な空爆により農業や産業も打撃を受け、職場を失ったり生活が苦しい中で、例え仮であっても停戦が行われれば、家族が帰ってくるというわずかな望みを胸に、「今」を生きる人々がいます。
戦争の長期化に伴い、資金面での困難も生じています。
しかし、できることがなくなったわけではありません。コーシャは、この状況を伝え続けていくこと、また、取り残された人々が、再び平和が訪れる日まで生き抜くための支援を募ることなどを通して、歩みを進め続けたいと語りました。
「微力だけど、無力ではない。」テラ・ルネッサンスの創設者・鬼丸の言葉の精神が、コーシャの言葉にも宿っていました。
〇冬季募金キャンペーン2025「紛争を終わらせる。~その歩みを止めないために~

テラ・ルネッサンスでは2025年11月11日から2026年1月15日まで冬季募金キャンペーンを実施しています。
皆さまからお寄せいただいたご寄付は、今、世界で起こっている紛争を一つでも終わらせるために、そして、紛争の被害を受けた方々の自立支援をはじめ、テラ・ルネッサンスのすべての事業で、大切に使わせていただきます。
長年続く紛争を終わらせる。これはテラ・ルネッサンスの「願い」でもあり「誓い」です。そのために皆さんの力をお貸しください。
▼冬季募金キャンペーン2025▼
[実施期間]11/11 - 1/15
[目標金額]50,000,000円
詳細はこちら:
https://www.terra-r.jp/tokibokin2025.html







