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【カンボジア】「最も人気のあった家畜 〜多様な収入源の1つとして」

【アジアレポート/2019年6月_Topic01】

JICA草の根パートナー事業として、2017年から実施しているバッタンバン州カムリエン郡での障害者世帯への生計向上支援事業は、全3年9ヶ月の事業期間のうち、2019年4月から3年目の活動を開始しました。事業のなかで設立した家畜銀行の牛、ヤギ、鶏、ハリナシミツバチのなかで、今回は牛を紹介します。

牛銀行は、長期的な収入源として、事前のニーズ調査では、対象世帯から最も人気がありました。カンボジアでは、昔から「お金があれば、牛を買っておけ」と言われるほど、農耕や物資運搬に不可欠な家畜で、日本と同様、食用、牛乳を飲む文化はありませんでした。

近年は、トラクターや車が普及し、農耕や運搬に使うことは少なくなり、肉用として高価になっています。成長した牛は、1頭あたりUS$1,000からUS$2,000になり、かなりのまとまった収入になります。

他の家畜に比べて、病気にも強く、餌となる草があれば、餌代もかかりません。

 

【 6月に子牛を受け取ったトゥチ・ピィさんが、訓練で製作した固形栄養補助剤を牛に舐めさせる様子

 

ただ、問題は1頭あたり高価であるため、最初に投入できる牛を購入できる数が限られ、多くの対象世帯へ行き渡らせるのに時間がかかること。そこで牛銀行では最初に10頭の雌牛と1頭の雄牛を種牛として購入することにしました。

また地雷被害者などの障害者にとっては、大きな牛を放牧させるのは大変な作業になり、家族の協力は不可欠です。


事業3年目に突入した2019年の6月現在、牛銀行設立から丸2年が経過しました。現時点で1年目に牛を貸し付けた10世帯のうち4世帯で子牛がうまれ、2年目の4世帯へ貸し出しをしています。

2019年6月にはスヴァイ・ソー村トゥチ・ピィさんに 返却された子牛を貸し出しました。最初に牛の飼育を希望していたこともあり、ピィさんは、とても嬉しそうでした。

一方で、ようやく生まれたシン・ソックさんの子牛は、足に病気を抱えて生まれてきており、農業の先生たちが治療を施し、なんとか立ち上がることができるところまで回復しましたが、まだきちんと歩くことはできていません。


収入になるまで時間がかかるため、鶏やヤギなどその他の短時間で収入につながる家畜と組み合わせることで、多様な収入源を確保するのがこの事業の目的でもあります。

時間はかかっていますが、少しずつ繁殖できており、牛だけに依存するのではなく、その他の収入源と組み合わせながら、生計を向上させていってほしいと思います。

 

 

 【 足に病気を抱えて生まれてきたシン・ソックさんの子牛の状況を確認するカウンターパートの農業の専門家 】


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記事執筆/
アジア事業部
江角 泰


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