【ミャンマー被災地 5月9日最新報告】 移転迫られる人々。現場が見つめる支援のかたち

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【ミャンマー被災地 5月9日最新報告】 移転迫られる人々。現場が見つめる支援のかたち

皆さま、こんにちは。いつもテラ・ルネッサンスの活動にご関心をお寄せいただき、心より感謝申し上げます。

今回は、ミャンマーの地震・火災被災地であるマンダレー市内西部のスラム地域、そして大規模な被害を受けながらも見過ごされがちなサガイン管区からの最新報告(5月8日付)をお届けします。

現場の状況は目まぐるしく変化しており、支援活動にも様々な課題が生じています。しかし、現地で活動するテラ・ルネッサンスの提携団体スタッフたちは、この変化に柔軟に対応し、「真に必要とされている支援は何か」を常に問いながら、懸命に活動を続けています。

目まぐるしく状況が変化するマンダレー市内西部のスラム地域

マンダレー市内西部のスラム地域は、地震の際に大規模な火災が発生し、多くの人々が被災しました。テラ・ルネッサンスもここで緊急支援活動を行ってきました。

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(火災と地震の被災者キャンプの様子)

そこでは現在、760世帯が上の写真にあるような状況で生活しています。大雨が降った際の浸水を避けるため、まずはベッドとして使うためのパレットのニーズが非常に高い状況でした。そのため、この2週間ほど、テラ・ルネッサンスと現地提携スタッフ、協力団体は木製及び竹製のベットを大量に製作・調達し、被災者に配布する活動の調整を進めているところでした。
しかし、昨日(5/8)、現地提携スタッフが被災者キャンプの一つを訪問したところ、以前、政府の学校敷地内に設けられていたキャンプから、ほとんどのテントが撤去されているのを確認しました。政府の学校側から敷地からの強制立ち退きを求められたためです。

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(AI加工:被災者キャンプからテントが撤去された様子)

現在、多くの被災者の方々は元の学校敷地を離れ、近くの道端などに自作の仮設小屋を建てて避難しています。元の学校敷地内には、数家族が残る3つのテントがあるだけになっていました。仮設小屋で生活されている方々の多くは、最低限の木製や竹製のベッド、あるいはベンチなどで休んでいる状況です。

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(現在被災者の方々が身を寄せている道端の仮設小屋の様子の写真)

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(道端に仮テントを移して生活する人々)

支援活動における新たな課題:「ベッド」一つをとっても一筋縄ではいかない現実

このような状況の中、私たちは被災された方々のために、モンスーン(台風)の到来に備えて、洪水から逃れて少しでも快適に過ごせるようベッドなどの寝具の提供を検討しています。しかし、ここにも大きな課題があります。
被災者の方々が、当局の指示で再び他の場所へ移転する可能性も否定できません。もしそうなった場合、かさばる木製パレットは持ち運びが難しく、彼らがそのベッドを緊急に必要としているか、あるいは他の何かを必要としているか、不確実な状況です。
これらの状況の変化を踏まえ、私たちは進めていた木製ベッドの調達を一部停止し、特にモンスーン期が近づく中で、被災者の方々の「喫緊かつ中・長期的なニーズ」を改めて評価することにし、再度調査を進めています。

見過ごされがちな人々がいるサガイン管区での活動

テラ・ルネッサンスのチームは、マンダレーに加え、多くの被災者がいながらも十分な支援が行き届きにくいとされるサガイン管区でのモニタリングと支援も継続しています。
特に、現地のパートナー団体と協力し、地震による大規模な被害を受けたにも関わらず、見過ごされがちな最脆弱層への支援に注力しています。中でも、家がひどい被害を受け、収入もなく安定した食料へのアクセスも失った高齢の被災者の方々に、生活支援金をお渡しする活動を継続しています。

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(AI加工:サガインでの現地パートナー団体への支援金配布の様子)

このように、テラ・ルネッサンスのチームは支援が行き届きにくい場所で困難に直面している人々を見つけ出し、真に必要な支援を届ける努力を続けています。

最新情報と今後のステップ:変化への対応

このような目まぐるしい状況の変化に対し、現地のテラ・ルネッサンスのチームは柔軟に、「限られたリソースを最大限に活かすにはどうしたら良いか」、「被災者にとって真に必要な支援は何か」を常に問いかけながら対応しています。

今後のステップとして、私たちは以下を優先的に進めていきます。

  • 引き続き、モンスーンに対応できるシェルターソリューション(例:防水シート、高床式の床など)を優先的に検討・提供する。
  • 特に、木製パレットに代わる、費用対効果が高く、持ち運びも可能な代替手段を探求する。
  • 状況の変化に対応し、被災者の方々ご本人に、何が最も重要なニーズ(食料、シェルター、その他?)なのかを再調査する。
  • 中長期的な視点で、震災復興に必要なことは何か、できることは何かを調査・研究する。
ご寄付のお願い:変化に対応し、真のニーズに応えるために

被災地の状況は常に変化しており、固定的な支援計画では対応しきれない現実があります。テラ・ルネッサンスは、このような状況下でも現地スタッフが現地のパートナー団体と共に、被災者の方々の声に耳を傾け、真に必要な支援をタイムリーに届けられるよう、柔軟な対応を心がけています。
特に、モンスーン期を前に、シェルターや衛生環境の整備など、新たなニーズへの対応が喫緊の課題となります。
テラ・ルネッサンスが、この困難な状況下でもミャンマーの被災者の方々に寄り添い、変化に対応したきめ細やかな支援を継続していくために、皆様からの温かいご支援が必要です。

クラウドファンディングを通じたご寄付(2025年5月9日まで)

■クラウドファンディング実施中(クレジットカード、銀行振り込み、d払い)
https://for-good.net/project/1001944

通常のご寄付

■コメント欄に「ミャンマー支援」等ご記入いただけますようお願いします。
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ぜひ、テラ・ルネッサンスの緊急支援活動にご寄付をお願いいたします。
皆様のご理解とご協力に、心より感謝申し上げます。

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