【ラオス】不発弾回避教育実施前の子ども達の不発弾理解度評価(プレテスト)

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【ラオス】不発弾回避教育実施前の子ども達の不発弾理解度評価(プレテスト)

【2023年9月 活動レポート/ラオス】  

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ラオス事業では、幼児向け不発弾回避教育の実施に先立ち、子ども達の不発弾についての理解度評価(プレテスト)を行っています。先行N連事業で用いたテストシートを一部改良し、まずは対象25校の幼稚園児および小学1〜2年生の不発弾の写真の判別や不発弾を見つけた時の対処方法などをスコア化しています。

先行N連では、回避教育実施前は100点満点で5〜63点だったのが、回避教育実施後は77〜98%まで向上しました。今回の事業では、年齢間だけでなく、性別やシェンクワン県の主要民族であるラオ族、モン族、カム族という民族の違いによる理解度の差についても比較検討しようと考えています。

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↑幼稚園児へのプレテスト

また、テラ・ルネッサンスのこれまでの活動、回避教育実施研修やプレテストを通し、郡職員や教師、村コーディネーターの間でも、公用語であるラオス語の理解力不足について、度々話題になっています。

シェンクワンの主要3民族の中でも特に、高地民族であるモン族の子ども達のラオス語力は低く、回避教育以前に通常の授業内容の理解不足は、家庭の貧困と共に小学校の留年やドロップアウトの主原因となっています。

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↑小学生へのプレテスト

教科書についても、各学年に人数分支給されますが、日本とは異なり、例えば小学1年が終了すると、児童は教科書を学校に返し、それを新1年生が使用するというシステムなので、何年かすると教科書もボロボロになってしまいます。

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↑幼稚園の教室

ラオスの学校でも、海外のNGOなどが絵本のセットを支給してくれて、それがラオス語力アップにつながるのですが、今回のプロジェクト地域では、そのような支援もあまり届いていないようです。

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↑不発弾回避教育教材の対象校への供与

ここ2〜3年は、ラオスにおける不発弾事故は比較的少なかったのですが、今年はシェンクワン県だけで既に7件の爆発事故が発生し、死者4名と負傷者10名の計14名の被害が出ています(幼児を含む)。

テラ・ルネッサンス、ラオスは、不発弾回避教育を邁進し、子ども達の安全を全力で守っていきます。そして、ベトナム戦争終戦から50年近く経っても被害が続く、ここラオスから「世界平和の実現」を訴えていきたいと思います。

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記事執筆/

海外事業部

飯村 浩

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