【活動レポート#02】ウクライナ難民支援

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【活動レポート#02】ウクライナ難民支援

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テラ・ルネッサンスは、3月15日にウクライナ・コンゴ危機緊急支援を開始し、17日にハンガリーにスタッフ(佐々木、吉田)を派遣しました。今回のレポートでは、3月25日から30日までの支援活動を、まとめてご紹介いたします。

▶︎活動レポート#01(ニーズ調査レポート)はこちらから

■3月25日から3月30日までの活動レポート

現地協力者のギリシャ・カトリック教会をはじめ、現地にいる団体・人々と情報を共有しながら、物資調達や支援を行なってきました。3月30日からはウクライナ西部地域へ、ニーズ調査および物資輸送のため出発しました。

具体的には、以下の活動を行いました。


▼3月25日
ギリシャ・カトリック教会に車両の購入費用を支援し、支援調印式を実施。車両の受け渡しは29日に行い、今後、ウクライナ西部での支援物資の分配輸送に活用される予定。現在は、その分配輸送に弊会スタッフも同行し、ウクライナのルートや支援先の村の様子を視察している。

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ギリシャ・カトリック教会の方との調印式の様子


▼3月26日

国境地域に移動し、ウクライナの国境横にあるチサベッチのを視察。チサベッチ付近には何もなく、チェックインポイントでは大量の支援物資と、宿泊・移動・翻訳などのサポートが必要な方への案内が提供されていた。

 

 

▼3月27日

ある小さな教会にいる、少数民族「ロマ」の難民に、食料や燃料を調達・支援を行なった。子ども9人と母親2人が行くあてがなく国境の駅にいたところを、教会が助け、一時的にかくまっている状態。教会の人もロマの方々と思われ、生活に余裕がありそうではなかった。

そして今回物資を届けた少数民族のロマ民族とは、南ヨーロッパ・中央ヨーロッパで暮らしているヨーロッパ最大の少数民族(※1)であるが、長年、住居や雇用の面で差別を受けていることが問題となっている(※2)。今回のウクライナ難民の中にも多くのロマ民族の方が含まれている。

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教会にいる子ども達へ支援物資を渡した様子



▼3月28日

キリスト教組織ネットワークを通してウクライナへ物資を届けるため、バラバッシュにあるヘルプセンターへ物資運搬作業を実施。近くのショッピングセンターで食料品・女性用生理用品・ティッシュ・水・油などの物資を購入し届けた。

現地協力者のギリシャ・カトリック教会の方によると、ウクライナ国内に取り残された方・越境手続きに時間がかかっている方がおおよそ8万人いると想定されている。

しかしウクライナ側国境近くの地域はもともと貧しい地域の上、急激な人の流入のため物価高騰と生活基盤が脆弱な状態での長期宿泊を強いられていることが問題に上がっている。

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【物資調達の様子】

▼3月30日

午前は60名のロマ民族難民を受け入れているNabrad村を視察した。このNabrad村はハンガリー人900人あまりで構成される小さな村で、村に避難してきたロマ民族難民60名の方々は1つの家族、そのうち32人が子どもであった。

特にNabrad村の村長さんが気にしていた事は、地元の村の人が難民の新しい人を受け入れることによる、コミュニティー内の緊張感が高まりだった。

 

この日のお昼ごろから、車両支援を行なったギリシャ・カトリック教会による分配輸送に同行するため、ハンガリー東部の町からウクライナ西部(トランスカルパチア地方のハンガリー・スロべキア・ルーマニア国境一帯)へ出発した。

 

そして現地の様子から分かったことは、次の通り:

 

                                                        • ①現在ウクライナ中部から約20万人難民が、ひと家族月500ユーロくらいで生活をしている貧しい地域(西部のトランスカルパチア地方)へ流れているということ。

                        • ②そして難民は小規模施設に入って避難するか、大多数は一般の家庭にホームステイのような形で入っているため、受け入れを行うホストファミリーの負担が想定される。

                        • ③物流・運搬の状況は、建物は古く道路もコンクリートが剥がれた状況。夜になると街灯などの整備も整っていない。

 

現地調査によって、これまで行なってきた分配支援の道路・様子を確認することができた。これまでは教会の車一台で48の村をめぐり、片道150キロかけた約2万人へ物資支援を週に2度行なってきた。今回のテラ・ルネッサンスからの車両提供によって、更なる分配支援の効率の改善が見込まれるだろう。

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【ウクライナ西部 トランスカルパチア地方の難民の様子】

※1アムネスティーインターナショナルホームページ: https://www.amnesty.or.jp/human-rights/topic/minority/history_of_roma.html 

※2FRAホームページ: https://fra.europa.eu/en/theme/roma 

 
このように、今回、国境付近の支援団体などと共に難民のヒアリング・ウクライナの様子の調査を行いながら、物資支援を行いました。
30日に始まったウクライナ調査や、それ以降の活動は次回のレポートにて発信していく予定です。

■ 「いのち」を守る支援にご協力ください

そして、このように緊急支援を要する危機はウクライナのみならず、イエメンやコンゴ民主共和国など世界各地で起きており、今もなお多くの人が生命を脅かされる状況にあると言うことを忘れないで活動していきます。

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テラ・ルネッサンスは、「いま」、「平和への願い」を結集し、「いのち」を守るために、ウクライナ・コンゴ危機緊急支援を実施しています。

「すべての生命が安心して生活できる社会(=世界平和)の実現」。 

―テラ・ルネッサンスのビジョン(設立目的)です。

ウクライナ危機に関する連日の報道を受け、
「世界平和を目指す私達が、ウクライナの危機に行動しなくていいのか?」
「しかし、私たちの活動地でもやるべきことがある。」
と、自問する日々が続きました。
 
世界平和を使命とする私たちとして、ウクライナで危機にある「いのち」を守りたい。 そして、国際的な関心が集まる今こそ、他地域の「平和」についても、皆さまと共に考え、行動したい。 これらの想いをあわせて、ウクライナ難民の方への緊急支援と同時に、コンゴ民の危機についても支援の必要性を訴える決断をしました。
 
平和への願いを、いま世界中の人が持っています。 今こそ、「平和への願い」を結集させ、「いのち」を守ることができる。争いのない世界へ、社会を根本から変えていける、と、私たちは確信しています。

皆さまのご支援とご協力を、どうぞよろしくお願いいたします。 スタッフ一同より


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