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【ウガンダ】彼女たちが目標を持つために、テラ・ルネッサンスにできること:フォローアップ編

【アフリカレポート/2019年4月_Topic01】


テラ・ルネッサンスのウガンダ事務所は現在、昨年11月に職業訓練を終えた訓練生9期生のフォローアップを行なっています。2017年5月から訓練がスタートした9期生が、昨年11月に修了しました。翌月からは、それぞれ洋裁店や木工所においてビジネスをスタートしています。

今回は、そんな9期生の中からある一人の生徒の人生についてお話しします。

【洋服のデザインを決めている訓練生】


2006年まで紛争の続いていたウガンダ北部では、反政府軍「神の抵抗軍(LRA)」によって、特に1990年代以降、市民に対する無差別な殺人や誘拐が頻発しました。

そんな中、彼女の父親もLRAによって誘拐され、殺されてしまいました。当時、自分の親が誘拐されてしまったために収入が足りず、学校に通うことが難しくなった子どもたちは、たくさんいたそうです。

また、紛争が激化する中、避難キャンプでの生活を余儀なくされました。その中では、食糧が足りなかったり、多くの人がキャンプに集められていたがために、衛生環境が良くないこともありました。中学校までしか通えなかった彼女は、紛争が終わった後も職がなく、家でただ過ごすことも時期もありました。

 

【技術訓練を受けてきた洋服の教室】
 


そんな彼女がテラ・ルネッサンスと出会い、洋裁の訓練を開始したのは2017年のことでした。訓練を始める前は服の作り方を知らなかった彼女ですが、訓練を経て、今では収入を得ることができるようになりました。

自分の地元から離れた場所で店を開くことには、不安もありましたが、いまでは隣の店の人たちとも仲良く、洋裁について説明するもの楽しんでいるようです。冗談が好きで、明るい彼女がいるお店は、いつでも笑いに包まれていました。

テラ・ルネッサンスでの経験を経て、彼女の中で変わったことの1つは、「目標をもてるようになってこと」だそうです。紛争下では、自分が生き残れるのか、自分の命がいつまであるのかそもそもわからない。そんな状況の中で、彼女は将来や自分の人生について考えることはできませんでした。

ですが、いまでは、自分のスキルにまだ満足はしてないけども、「まだ作ったことのないコートを作りたい」「自分の得たスキルを人に伝えたい」そんな思いを語っていました。

テラ・ルネッサンスやウガンダといえば、「子ども兵」というイメージがあるかもしれません。実際に、私も初めてグルに足を運ぶまでは、紛争下のグルの町やそこでの人々の生活まで想像することはできませんでした。

ですが、今回の訪問を通して、改めて紛争がどれだけ無差別に人や生活を傷つけてしまうか、影響してしまうかを痛感しました。

 

 

【洋裁店を運営する訓練生】

【今回紹介した訓練生】


もちろん「子ども兵」はテラ・ルネッサンスが解決すべき大切な問題です。でも、それだけではなく、当時ウガンダ北部にいた、グルやその周りの村にいた人たち全員が、紛争の影響を受けていました。

家族や親戚をなくしてしまった、友達が亡くなってしまった。LRAが襲ってくるため、学校にも毎日通えない。村にいると襲われてしまうかもしれない子どもたちが、町の中で夜を過ごす。そんな光景が、ウガンダ北部には広がっていたそうです。

学校に通えないと、仕事を得るのも、経済的に自立するのも難しい。家族や地域の人に、生活を頼っていた人も少なくありませんでした。

 そんな中で、テラ・ルネッサンスの職業訓練、その後のフォローアップの重要性を改めて感じました。スキルを手に入れることだけで、生活を変えるのは難しいと思います。スキルを手に入れて、どのように収入を得て、それをどのように維持するか。

今、訓練生9期生はそれを学んでいる真っ只中にいます。スタッフによるフォローアップを経て、9期生がこの後どんな風に成長していくのか、より彼ららしく目標にまっすぐに進んで行くのか、支援者の皆さんと一緒に見守っていけたらと思います。

 

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執筆:インターンOG 小原美空

(*今回のレポートは、当会のフォローアップ調査とあわせて、小原さんの修論調査を行った際のものです。)

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