【ふるさと納税】佐賀の恵みが紡ぐ――遠い国も、ふるさとも、願いはひとつ。

遠い国で、今も争いや貧困に苦しむ人々がいることを、私たちは知っています。
はるか彼方の出来事。自分には関係がないことだし、何もできない。
わたしは、そういって目を逸らしてきました。
しかし、思いがけない形で、遠い国の悲しい出来事に思いを馳せることになりました。
佐賀県のふるさと納税と、遠い国の問題がどうしてつながっているのでしょうか?
実は、佐賀県のふるさと納税では、寄附金の85%が認定NPO法人テラ・ルネッサンスの活動に活用されることになるのです。
私たちは、[地雷][小型武器][子ども兵][平和教育]という4つの課題に対して、アジア・アフリカにおける支援活動と同時に、日本国内で啓発・政策提言に取り組み、「すべての生命が安心して生活できる社会 (=世界平和)の実現」 を目指し活動しています。
これまで、お一人お一人からのご支援によって、アジア・アフリカ・ウクライナで紛争や災害の被害を受けた方々約26万人の人々へ、自立のための支援を届けることができました。
>詳細はこちら 「テラ・ルネッサンスのふるさと納税」へ

啓発事業部の佐藤です。
今回、わたしが訪れたのは、豊かな自然と温かい人々が暮らす佐賀県。
そこで出会ったのは、真剣にものづくりに向き合う、ふるさと納税返礼品業者の生産者さんたちの姿でした。

佐賀牛の生産者 株式会社弥川畜産さま
麦畑の金色が広がる静かな人里から、新鮮な牛肉を各地に届けている「弥川畜産」。
テラ・ルネッサンスが同社の柴田社長に出会ったきっかけは、当時の担当者が、車で30分以上もかかる佐賀市から自転車で弥川畜産さんを訪れ、懸命に当会の活動を説明し、N P Oふるさと納税に協力いただきたい一心でお願いをしたことでした。
「最初は、正直うさんくさいと思っていたんですよ。」
柴田さんは当時を振り返り語ってくれました。けれど、当会の担当者が佐賀市から自転車で来たという事実を聞いて、心を動かされたと言います。
「そんな一生懸命な姿見ちゃったら、断れないですよね。」
柴田さんは若者に向けて、
「失うものはないんだから、なんでもやってみてほしい」
と熱い思いを語ってくださいました。ふるさと納税を始めたのも、佐賀県がまだ導入を検討していた頃で、日常的にはあまり食べることのない牛肉こそ、ちょっと贅沢な返礼品として最適だと自ら開拓をして行ったそうです。

柴田社長とテラ・ルネッサンス佐藤
潮風が香る有明海で、愛情いっぱいに育った海苔を届けてくださる「有明の風」。

初摘み佐賀海苔専門工房「有明の風」さま

有明の風さま 店舗にて
最高の海苔を作るために、代々受け継がれた知恵と、たゆまぬ努力を続けています。
気候変動によって不作が続き、否応なく値上げを強いられる中でも、質を落とさぬよう丁寧なプロセスを欠かさずにいる姿は、温かい感動を与えてくれました。
「一度うちの海苔を食べた人は、くりかえし買いに来てくれるんです。香りが良い!ってね。」
とても嬉しそうに野村さんは語ってくれます。わたしも有難く、焼き海苔を試食させていただいたのですが、口に入れた瞬間に豊かな磯の香りが広がり、味付けしていないのにここまで深みがあるのか!と驚きました。

焼き海苔を試食させていただく佐藤
想いを込めてつくられたものを食すこと。
そこに幸せを感じること。
遠い国で起きている悲しい出来事に対して
平和を願い、想うこと。
実はとっても似ているのではないか、
と私は思うのでした。
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ふるさとを想うこと、遠い国を想うこと。
生産者が丹精込めて作った品々が、ふるさと納税の返礼品として全国に届けられることで、地域の活性化に繋がっています。
新たな雇用が生まれ、若い世代が故郷に戻り、活気が生まれる。これこそが、私たちの足元で育まれる平和の第一歩ではないでしょうか。
生産者の顔を知り、その想いを感じながら消費する。それは単なる購入行為ではありません。それは、地域の未来を応援し、人々の繋がりを深める、とてもあたたかいアクションだと私は思います。

有田焼工房「篠原渓山」さまにて
「まずは食器を使ってみるだけで良いんだよ。それが安くてもいい。使い続けているうちに、人生のフェーズが変わって、『もっと良いものを使ってみよう』って思える。そういうものだから。」
有田焼の工房「篠原渓山」の篠原社長は、物価高や不景気に包まれる日本で、後継の職人や売り上げについて頭を悩ませながらも、凛として有田焼のお店としての堂々とした店構えを守っていました。
わたしが「有田焼ってなかなか手が出せない」と呟いたときに、ものを大切に使うことの重要性を教えてくださったことが、大変印象的でした。

有田焼工房「篠原渓山」さまにて

有田焼工房「篠原渓山」さまにて
返礼品業者さんそれぞれが口々に同じことを言っていました。
「やっぱり佐賀でつくられるものが『良い!』と思って欲しいんですよね。」
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日本酒の返礼品を提供してくださっている「しめなわ」さんは、佐賀各地の地酒を販売しています。どれもお米の香りと甘味がしっかり活きていて、一つ一つ味が異なることを丁寧に説明いただきました。

「佐賀の酒」提供業者の「しめなわ」さま

「佐賀の酒」提供業者の「しめなわ」さま
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300年以上の歴史を誇る「香蘭社」。美しい伝統的な有田焼から、若い人が親しみやすいデザインまで幅広く販売されています。職人不足や材料の物価上昇などの中でも、伝統を大切に凛と事業を続けられている姿がとても素敵だと思いました。

有田焼の老舗「香蘭社」さまにて

有田焼の老舗「香蘭社」さまにて
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佐賀産小麦100%のバスクチーズケーキをつくる「株式会社ユニコ」は、ふるさと納税返礼品のケーキ部門で全国一位を誇っています(2025年6月時点)。
乳製品の価格高騰でかなり厳しい状況ですが、あまり価格を上げるのは避けたいといいます。

株式会社ユニコさま店舗にて
同社ではラーメン屋や焼肉屋の運営も行っており、
ケーキ出荷工場の隣にあるラーメン屋ではなんと、一杯390円のラーメンが提供されていました・・・!
「麺が自家製だから設定できる値段なんです」と語ってくれました。
どんな苦労があったとしても、
どこまでもお客さま目線で金額や品質を考えてくださっていることを知り、心が熱くなるのでした。

株式会社ユニコさま ラーメン店前で
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人の顔が見えるからこそ、
「使ってみたい」「食べてみたい」と思う。
人の顔が見えるからこそ、
遠い国が近しく感じ、そこで起こっていることが自分ごとになる。
佐賀県の生産者さんが語る一言一言が、
テラ・ルネッサンスの活動理念「誰もが安心して暮らせる社会の実現」と結びついていくのでした。
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ふるさとの活性化と世界平和の交差点
「遠い国で、教育を受ける機会を奪われた子どもたちや、食料が十分に手に入らず、飢えに苦しむ人々が安心して暮らし、希望を持って未来を築けるようになりますように。」
「佐賀の生産者さんが、この地で安心して、誇りを持ってものづくりを続けられますように。」
この二つの願いに、何の違いがあるでしょうか?
「遠い国の平和」と「日本の平和」が、実は同じ願いの延長線上にあることを、
佐賀の美しい新緑を眺めながら感じました。
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佐賀県 呼子の海
呼子のイカを返礼品として提供してくださっている「かま笑」の須賀さん夫婦は、
普段は呼子朝市でイカなどの海鮮串焼きを提供しており、週末は行列ができることも。
「うちはほとんど毎日店を開けています。暇な日もあるけど、そういう時こそゆっくりお客さんと話せるでしょう。」
生産者と消費者。顔の見えない買い物をするよりも
確かに、旅の理由とかを語らいながら美味しいイカを頬張る方が、ワクワクするし、思い出にも残ります。会話を大切にしているお二人にほっこりするのでした。

「かま笑」の須賀さんご夫婦と佐藤
人と人がつながることで、地域や世界に元気を与えるきっかけが広がっていくのです。
お米不足で大変な中、「唐房米穀」の中原さまと川原さまにお会いし、弊会の活動についてお伝えさせていただいた際に、
「このような活動に少しでも関わることができて、嬉しいです。」
というお言葉をいただき、頑張っていかないといけないな、という気持ちとともに嬉しさがあふれるのでした。

佐賀のお米とごはん 「唐房米穀」さまにて

佐賀のお米とごはん 「唐房米穀」さまにて
テラ・ルネッサンスの活動

テラ・ルネッサンスは、地雷除去、元子ども兵の社会復帰支援、難民支援など、世界各地で紛争から生まれた困難に直面する人々を支える活動を続けています。
ふるさと納税を通して、佐賀の豊かな恵みを受け取ること。
それは、生産者さんの想いを応援し、地域を活性化させることにつながります。そして、ふるさと納税の一部がテラ・ルネッサンスの活動に寄附されます。
この資金を通じ、当会は佐賀県基山町の東明館高等学校の生徒たちが参加できる「グローバル人財育成事業」の実施を行い、
こうして、あなたのあたたかい心が、日本の足元から世界へと広がっていく、平和の循環になります。
佐賀の生産者さんたちの熱い想いと、テラ・ルネッサンスの平和への願い。
この両方を、ふるさと納税という形で応援してみませんか?
あなたの一歩が、遠い国の希望となり、日本のふるさとにたくさんの可能性を届けることにつながります。
ふるさと納税で佐賀の返礼品を選ぶ: https://www.furusato-tax.jp/city/product/41001/135
テラ・ルネッサンスへのご寄付はこちらから
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記事執筆:テラ・ルネッサンス 啓発事業部 佐藤 翔