【ブルンジ】洪水によって国内避難民となった人々へ尊厳回復キットの配布
【2025年9月 活動レポート/ブルンジ】
ブルンジでは2023年以降、エルニーニョ現象(*1)による大雨の影響で洪水や土砂崩れが多く発生しています。農業をしながら暮らしていた人々の土地や家が流され、現在ブルンジの国内避難民は102,000人となっています(2024年5月時点)。
*1: 海面水温の上昇に伴って大気の循環が変わる現象。地域によって異常な干魃・豪雨・洪水を引き起こす。
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【冠水した道路、2024年4月の写真】
私たちは昨年に引き続き、日本政府の補正予算より支援を受けたIOMブルンジのパートナーとして、洪水被害者に対する尊厳回復キットの配布支援を実施しています。今回は性暴力被害の対象となりやすい女性を対象にしており、物資の中身は【バケツ・サンダル・石鹸・布・下着・肌ケアオイル】です。
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【実際に配布した物資】
キットを受け取った対象者達がこんな歌を歌っていました。
「生活に必要な物資をもらうことができた!これが神様が私たちに用意した計画なんだわ!ありがとうございます、神のご加護に感謝します」
その歌を聞いて駐在員の私は、「じゃあ洪水が起きて家が流されたことも神様の計画ってことだよなぁ。希望も絶望も神様がくれるのかぁ」と感じ入りました。ブルンジはキリスト教を中心に信心深い人が多いです。
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【物資を受け取った女性たち】
畑を耕すことで生きる糧を得ているブルンジの人々にとって、土地が流されるということは生活の糧を失うということ。長期視点で考えると本当に必要なのは、新たな土地とそこで生活を再建するための自立支援ですが、ブルンジ政府から新しい土地が供与されるという話がなかなか決まらないまま、時間だけが過ぎています。
私たちテラ・ルネッサンスが全ての必要なものを届けられるわけではなく、特に今回のプロジェクトではそのほんの一部しか届けられていません。地元の人々・政府・援助機関・国際社会の関心、関わる全ての人々が協力しあい、知恵を出し合うことが重要です。
それでも微力ではあるが無力ではない。まずは私たちにできることを日々一つひとつ積み重ねていくこと。そうやってすべての生命が安心して生活できる社会の実現への道を、歩んでいきたいと思います。
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記事執筆
海外事業部 アフリカ事業担当
川島綾香















