【ウガンダ】 LRA紛争終結に向け、中央アフリカ共和国へ
【2025年4月 活動レポート/ウガンダ】

テラ・ルネッサンスは2005年より、ウガンダにて元子ども兵の社会復帰支援を行ってきました。
2023年には、コンゴ北東部の現地NGOや、中央アフリカ政府の武装解除・動員解除・社会復帰・本国送還担当省(以下、DDRR担当省)らと協力し、LRA*に拘束された元子ども兵の動員解除と帰還支援を行ってきました。 *LRA:(Lord Resistance Army: 神の抵抗軍)
具体的には、テラ・ルネッサンスが過去にウガンダで支援した元子ども兵らとともに、隣国に残るLRA兵士を説得するメッセージを提供し、それを受け取った現地NGOが中央アフリカ政府らと連携し、帰還を呼びかける役割を担ってきました。
その結果、2023年9月には、中央アフリカを拠点にしていた2つのLRA部隊が解体され、元子ども兵や、その子どもたちを含む159名の帰還が実現しました。
また2024年には、スーダン・ダルフール地方から9名、中央アフリカから5名のLRA兵士が、コンゴに帰還を果たしました。彼らは現在、テラ・ルネッサンスの運営する施設にて社会復帰訓練を受けています。

【写真1 コンゴ北東部の施設で職業訓練を受ける元少女兵】
このような帰還が実現したのは、中央アフリカ政府の協力があったからです。特に、同政府DDRR担当省の協力なしでは、これらの活動は成し得ませんでした。
今回は、中央アフリカ政府の取り組みに感謝を伝えるとともに、LRA紛争終結に向けた取り組みを加速すべく、DDRR担当省の大臣・副大臣、人道援助担当相大臣、大統領の側近等、幅広く政府関係者らと会合を持ちました。
特に、DDRR担当省の関係者とは何度も話し合いの機会をもち、同省国務大臣との会談も実現しました。

【写真2 DDRR担当省国務大臣にテラ・ルネッサンスの活動を共有する小川。写真右同省担当官 】

【写真3 DDRR担当省国務副大臣との会談 (手前から二番目が、弊会小川、その右に副大臣)】
会談では、中央アフリカ経由でウガンダやコンゴに帰還した元子ども兵に対して、テラ・ルネッサンスがどのように社会復帰支援を提供しているのかについて話しました。
大臣もその方法に感銘を受け、そのノウハウや知見を活かして同じ取り組みを中央アフリカでも実施してほしいとの要請も受けました。
今後も、ウガンダ、コンゴ、中央アフリカにおいて、すべての元子ども兵の動員解除・帰還・社会復帰を促進し、LRA紛争終結に向けた取り組みを継続してまいります。

【写真4 中央アフリカ国営放送からの取材を受ける小川】
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記事執筆
海外事業部 ウガンダ事業 カラモジャ事務所長
田畑勇樹