【ブルンジ】3年間集大成のワークショップを実施

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【ブルンジ】3年間集大成のワークショップを実施

【2024年3月 活動レポート/ブルンジ】

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2021年より実施してきた子どもの保護と自立支援プロジェクト。ストリートチルドレンゼロを目指して、約120名の自立を3つの職業訓練*を通してサポートしてきました。(*洋裁・小規模ビジネス・バイク修理)

 

その3年間の集大成として、2024年3月に学びの総括をするワークショップを実施しました。

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【ワークショップの様子

  

ワークショップの内容は、

  • 自分たちが達成したことの共有(家畜を購入できた、家族が毎日ご飯を食べられるようになった等)
  • 支援された物資をどう活用していくべきか
  • 改めて路上で子どもが暮らすことの危険性とは
  • 実際に現場で起こりうるケーススタディ

などがありました。

 

その中のケーススタディでは、こんなお題が出されました。

 

「洋裁訓練を終えて開業するためにミシンを受け取った女の子。そこに結婚したいと迫ってきた男の子。男の子は女の子に結婚資金を得るためにミシンを転売するよう勧め、彼女はそれに従った。転売して得たお金を渡すと男は消えてしまった。女の子がすべきでなかったことは何?」

 

受益者同士で話し合い、こんな回答が出ていました。

  • そもそも受け取った支援内容を男に共有するべきではなかった
  • 女の子の身体とお金目当てで近づいてきたかもしれない男を信用したこと
  • ミシンを売ってはいけない
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話し合いの様子

   

このケーススタディの内容、皆さんはどう感じましたか?

少し考えれば分かることでみんなで話し合うことでもないと思ったかもしれません。

  

私たち日本人は、常に先のことを考えながら生活している人が多いと思います。

 

例えば日本には四季があり、冬に備えないと死んでしまうことからそういう性質が備わっているのかもしれません。20代のうちから60代以降の老後の心配をするのは先を考えすぎかもしれませんが、日本人には長期志向の傾向があります。

 

一方でアフリカは短期志向が強い社会であるというデータがあります。

 

例えばブルンジの村社会に生きている人々の中には、とにかく今日1日を生き抜くために、明日のことや1ヶ月後のことなんて考えていられない人達がたくさんいます。そもそも今日食べる物がないのですから、それもそうです。

 

ケーススタディは、受け取った支援を有効活用するための長期志向の練習でした。受益者一人ひとりが自分でビジネスを開業した今、これまで考える必要のなかったこともたくさん考え行動していく必要があります。

  

そのための知恵や知識、意見をみんなで共有することで、これからどうやって自分自身で生活を豊かにしていくかを考えるきっかけとなった時間でした。

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受益者(左)とスタッフ(右)

 

3年間のプロジェクト期間を終え、約120名の受益者達はもうストリートチルドレンでも、貧しい人でもありません。それぞれがテイラー、ビジネスマン、バイク修理工となりました。

 

これからは自分の力を最大限に使って、一人ひとりがより良い未来を自らの手でつくっていきます。

 

もし、その過程でまたつまずいてしまうことがあれば、私たちテラ・ルネッサンスはそれを支えます。来年度はフォローアップ支援を継続しますので、彼ら彼女らの自立の道のりを一緒に見守っていただけますと幸いです。

 
 

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記事執筆/

海外事業部アフリカ事業担当

川島綾香

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