【カンボジア】いよいよ家畜飼育支援制度が始まりました!

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【カンボジア】いよいよ家畜飼育支援制度が始まりました!

【2023年7月 活動レポート/カンボジア】

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カンボジア、バッタンバン州サムロート郡では、JICA(独立行政法人国際協力機構)草の根技術協力事業として、現地のバイトーン農協への運営強化支援を2023年1月から開始しています。

本事業では、テラ・ルネッサンスが経済的脆弱性の支援として2017年からおこってきた「家畜教育支援制度*」を、今度は現地の農協が主体となって、地域住民に対して持続的に実施できる体制を作ることが最大のゴールです。

この家畜飼育支援制度を開始するために、2023年2月から準備をしてきました。そしてやっと今月、最初の対象となる40世帯に、すべての必要な資材と、家畜の配布が完了しました!


*「家畜飼育支援制度」とは、農協から地域住民に鶏・アヒル・豚・ヤギといった家畜を貸し出して飼育してもらい、繁殖したら、貸出した頭数+利子分の頭数を農協に返却、返却分をまた次の世帯に貸し出す制度です。これを繰り返すことで、持続的に地域住民の現金収入が多様化し、生計向上に寄与できると考えています。

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 ↑鶏を配布する農協職員(左)と、鶏飼育を始める世帯の女性と子ども(右)
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ヤギを飼育する世帯。すでに家畜小屋、水瓶などを提供しており、この日ついにヤギを配布した。

これからいよいよ飼育・繁殖が始まり、やがて家畜の貸出と返却、家畜の病気対応など、制度のサイクルがまわっていきます。


さらに、事業終了後には、農協の職員がこの制度を自分たちだけで実施できるようにならなければなりません。そのために、当会スタッフが、実施のためのノウハウを農協職員にOJT(On the Job Training*)で指導していきます。


*指導者がスキルを実践しながら教えること。


具体的には、定期的な家庭訪問、インタビューの仕方、インタビューでの信頼関係の作り方、どの世帯が何の家畜を貸出・返却したのかの調査とデータ管理、家畜が病気になった時の対処と指導方法などを学んでもらいます。

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家庭訪問で家畜飼育支援制度の仕組みを説明する様子。左から一番目、三番目が農協職員。
二番目が当会スタッフ、右2人が家畜飼育世帯の方。

農協の職員たちには、これまでは議事録作成などの事務作業やパソコンの使い方を勉強してもらう時間が多かったですが、これからは実際に活動を進めていくため、忙しさも責任も、より一層増してくるでしょう。みんなやる気を持ってくれているので、これからひとり一人の個性を発揮しながら、学び進めてくれるのが楽しみです。


彼ら・彼女らは事業開始時に新しく雇用したメンバーなので、仕事を始めて半年経って、どう感じているか聞いてみたのですが…。私の質問力が足りないのか、みんな恥ずかしがり屋さんなのか、両方の理由なのか、あまりはっきり答えてもらえませんでした…(笑)

ただ、直接指導しているスタッフによると、みんな楽しんで働いてくれているとのことで、安心しました。


これまでの農協は幹部のおじちゃん・おばちゃんたちのみでボランティア的に運営されていましたが、彼ら・彼女らのように若い職員が入り、活発に運営をになってくれることで、農協が持続的に運営され、地域の課題を地域の人たち自身で解決していけるよう、引き続き支援していきます。

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記事執筆/
海外事業部
津田 理沙

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