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【カンボジア】ハリナシミツバチの養蜂をスタートさせた障がい者5世帯

【アジアレポート/2019年3月_Topic03】


JICA草の根パートナー事業に、2017年から実施しているカンボジア・バッタンバン州カムリエン郡での障がい者世帯への生計向上支援事業の1つとして、ハリナシミツバチの養蜂があります。

3月26日に2年目の養蜂対象5世帯へ技術訓練を実施しました。訓練は、事業1年目の2017年5月にタイのチャンタブリ県の養蜂センターで訓練を受けた現地NGO:CRDNASEの農業専門家が実施しました。

【ハリナシミツバチの訓練を受ける障がい者5世帯】


ハリナシミツバチは、昔からカンボジアのジャングルに生息しており、その巣から採れる蜂蜜は、皮膚や目、胃、腸などの薬として伝統的に重宝されてきました。

普通の蜂蜜と異なり、巣全体が木の樹脂とミツバチが自ら出す蜜蝋を混ぜたプロポリスでできているため、蜂蜜の中にもプロポリスが浸み出しており、それを食べているハリナシミツバチは、“病気フリー”の昆虫と言われています。

「天然の抗生物質」と言われるプロポリスの高い抗菌性が研究者によって確認されており、長い進化の家庭で針がない代わりに自然界で生き残るために、病気を防ぐ知恵を身につけているようです。他の昆虫に比べると成虫の寿命は長く7−12ヶ月と言われ、女王蜂に至っては7年ほど生きると言われています。

また1つの巣箱の中に卵が産まれ、女王蜂の大きい卵が見つかれば、別の巣箱に分けてあげる分蜂をすることができ、どんどん巣箱の数を増やしていくことができます。

 

【障害者たちが養蜂をするカンボジアのハリナシミツバチ(Trigona種)】
(写真提供:Cambodian Photographer:Oung Vichet)


蠅(ハエ)よりも小さな虫であるため、有用な昆虫とは気づかないことが多いですが、果樹園や野菜の受粉に欠かせない、とても大切な役割を果たしてくれています。

訓練に参加した5世帯の障害者の人たちも、とても興味深い内容だったようで、分からないことを確認したり、様々な質問や意見のやりとりがありました。

【小田専門家が製作したハリナシミツバチの蜂蜜のパッケージ案について話し合う受益者たち】


また、昨年8月の蜂蜜製品のブランディング・ワークショップの後、小田専門家が製作したパッケージ案を見てもらい、フィードバックをもらいました。

“カムリエン・ハニー”と名付けられた蜂蜜は、事業を実施するカムリエン郡という地域で養蜂されたものであることを知ってもらうとともに、その名前の由来になった“スヴァイ・カムリエン”という木が内戦以前はたくさん生えていたことから、平和を取り戻す象徴としてロゴにもデザインされています。

これから収穫時期を迎えるハリナシミツバチの蜂蜜が収穫され、フィードバックをもとに小田専門家が再度パッケージを修正して完成したものに瓶詰めをして、2019年6月ごろからテスト販売をしていきます。

【フィールド事務所で、ハリナシミツバチの巣箱を開けて、実地訓練を受ける訓練受講者たち】


午前中は、一般的なハリナシミツバチの生態に関する知識と養蜂の方法について訓練をした後、午後からはフィールド事務所で養蜂巣箱を実際に見ての実地訓練です。

そして巣箱を自分で作り、増やしていくために、実際に巣箱を自分たちで作る製作訓練をしました。この日は、フィールド事務所の巣箱は、まだ小さなコロニーだったため、実際の分蜂訓練はできませんでしたが、今後それぞれの家庭を訪問してフォローアップしていくことになります。

1年目の5世帯から返却してもらった巣箱をそれぞれの家に持ち帰り、この日から養蜂がスタートです。


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記事執筆/
アジア事業部
江角 泰

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