サポーター情報変更について

クレカ番号、引落口座変更の希望の方は、会員申し込みフォームにて再度登録をお願いします。
登録の際に、申し込み内容を「支払い方法変更」に選択してください。

お知らせ News

【企業インタビュー】「企業は本来、社会貢献する機能」

── 中小企業経営のプロが、テラ・ルネッサンスを選ぶ理由

 

取材日:2026年6月17日

取材・文:鈴木竜太(認定 NPO 法人テラ・ルネッサンス 啓発事業部)

 

 

中小企業の持続的成長を支える「次世代経営コンサルティング」で知られる株式会社FISソリューションズ。IT活用支援を軸に、ESG経営の推進や人材育成まで幅広く手がける同社の代表取締役社長・山口勝宏さんは、約10年にわたってテラ・ルネッサンスの法人サポーターを務めています。「寄付をしている感覚はない」と語る山口社長が、それでも支援を続ける理由とは何か。「自分にはできないことを、代わりにやってもらっている」という確信、そして「企業は本来、社会貢献する機能だ」という経営哲学に至るまで、忌憚のない言葉で語っていただきました。

 

FISソリューションズのオフィスにて。インタビューに応じる山口社長(右)と鈴木竜太(左)

 

 

もくじ

 

1. テラ・ルネッサンスとの出会い──上杉鷹山の勉強会から始まった縁

2. 「好循環性のある支援」の意味──カンボジアでの体験から見えたもの

3. 人を育て、場を整える──法人サポーターとして得てきたもの

4. 「企業は本来、社会貢献する機能だ」──ビジネスと支援を両立させる哲学

 

 

 

1. テラ・ルネッサンスとの出会い──上杉鷹山の勉強会から始まった縁

 

―――テラ・ルネッサンスを知ったきっかけを教えてください。鬼丸昌也(テラ・ルネッサンス創設者)さんへの第一印象も伺えますか。

 

山口社長:

OKA(王道経営推進協議会)で、後々TSC東京をともに立ち上げた大塚雅之さんと活動していた縁から、鬼丸さんの噂は何となく耳にしていました。ただ最初は、テラ・ルネッサンスの講演ではなく、上杉鷹山の教えを学ぶ勉強会に参加したのがきっかけでした。鬼丸さんが主催されていた法人向けの勉強会で、毎回7〜8人ぐらいで対話をしながら学んでいくような形式でした。多分ちょうど10年ぐらい前のことですね。

 

その流れで、「未来食堂」というユニークな食堂でみんなが集まってご飯を食べながら学ぼう、という会がありまして。そのとき鬼丸さんが非常に熱い話をしてくれて、「この10人がいれば世界平和が達成できる」みたいなことをおっしゃるんです。たしか10人ぐらいいる場だったと思いますが、そこから本当に引き込まれた感じがしました。その後、テラ・ルネッサンスの理念や事業内容を伝える講演会にようやく参加して、活動の中身をちゃんと理解できた、そんな流れです。

 

鬼丸さんへの第一印象は、「喋りの上手い人だな」でした。今でもその印象はあまり変わっていませんが、テラルネの活動自体が素晴らしいのはもちろん、経営に関する知識だったり、経営者が欲しそうな情報を集めておくのがうまい人でもあると思います。だから法人サポーターとして関わることで、ちょっと違う意義があるなとも感じていますね。

 

 

―――最初は、テラ・ルネッサンスよりも鬼丸さん個人を応援したい、という感覚でしたか。

 

山口社長:

最初は完全にそうです。鬼丸さん個人の応援でした。今もその気持ちはありますけど(笑)、今はいろんなスタッフのことも知っていますし、活動全体への理解は深まっています。小川さんをはじめ、面白い方がたくさんいらっしゃって、本当に面白い組織だなと感じています。

 

 

2. 「好循環性のある支援」の意味──カンボジアでの体験から見えたもの

 

 

社会貢献の哲学を語る山口社長。テラ・ルネッサンスとの出会いから約10年、支援の形は深まり続けている

 

 

―――テラ・ルネッサンスの活動の中で、特に魅力を感じるのはどのような点ですか。

 

山口社長:

まず、最貧困というか、一番困っているところに寄り添う姿勢が素晴らしいと思います。

 

実は以前、自分でも直接カンボジアを支援しようと考えたことがあって、現地を訪ねたことがあるんです。ある村の村長さんと話したとき、小学校の卒業率を、かなり低い状態から頑張って100%近くにまで引き上げたという話を聞いて、素晴らしいなと思いました。ただ「それで地域には何が変わりましたか」と聞いたら、「よくわからない」みたいな答えが返ってきて。識字率を上げたり卒業率を高めたりすることはもちろん意義があるんですけど、それで地域全体の生活が改善していくビジョンが抱けていない。これでは好循環性がないな、ってすごく感じたんです。

 

そういった経験があったので、テラ・ルネッサンスの家畜銀行のような取り組みを知ったとき、確実に成果に結び付くじゃないか、と思いました。どうすればその地域が改善していくのかという設計が、ある程度しっかりされている。そこがすごいなと感じましたし、応援したいと思った一つの理由です。

 

 

―――自立支援という観点では、いかがですか。

 

山口社長:

そうですね。活動面では、自立支援という考え方に強く共感しています。日本でも職業訓練を受けたからといって必ずしも職に就けるわけじゃない。そんな中で、現地の方が公務員より稼げるようになると聞いたときは、本当に驚きました。確実に成果につながる、その設計ができているところはやっぱりすごいと思います。

 

 

3. 人を育て、場を整える──法人サポーターとして得てきたもの

 

 

インタビューは終始、率直かつ温かい対話となった(左:鈴木竜太、右:山口社長)

 

 

―――法人サポーターとして、これまで特に良かったと感じることはありますか。

 

山口社長:

やはり台湾ツアーですね。あとはコロナ前に、「いい会社を訪問しましょう」という企業視察にも参加し、石坂産業さんにも伺ったことがあります。会いたいと思っても、社長に直接会うなんてなかなかできないじゃないですか。それがテラルネを通じてできるというのはありがたいですし、法人サポーターとして関わることの大きな価値だと思っています。

 

 

―――テラルネとの関わりが、社員の育成やモチベーションにも影響していますか。

 

山口社長:

昔は、鬼丸さんにうちの社員向けに研修をしていただいたこともありました。コミュニケーションや自己実現、「足りないことばかり気にしてはいけない」というような内容でした。社内単体でお願いしたこともありましたし、PICCで合同研修として実施した時期もあって、一番長いときは6回やりました。

 

参加した社員からは、「鬼丸さんの話し方が上から目線で来ないのが良かった」という声がありました。教えるというスタンスではなくて、一緒に考えていくような雰囲気が良かったんだと思います。今はちょっとそういった機会が減っていますが、またできるなら活用したいですね。

 

 

―――育成という観点で、山口社長自身の哲学はどのようなものですか。

 

山口社長:

理想と現実がちょっと違うところはあるんですけど(笑)、基本的には目標設定と条件付けが大切だと思っています。「自由にやりなさい」「自主自立」というスタイルもあると思いますが、僕の組織では逆に、目標と条件をある程度設定してあげるからこそ、社員が力を発揮できると考えています。

 

ただ、新入社員には細かく教えてあげなきゃいけないし、中堅になってきたら細かいことは設定せず、ゴールだけ示して自分で進んでもらう。段階によって関わり方を変えていくのが僕のスタイルです。自分で目標設定して自走できる人は、組織に所属する必要はなく独立すべきだとも思っていますから、うちに来る社員に合った育て方をしたいと思っています。

 

―――テラルネでも、現地に駐在することで一気に伸びるスタッフがいるという話を聞きます。一人ひとりの特性を見ながら、その人に合ったサポートをすることで、確実に成果につながっている。山口社長のお話と、どこか通じるものがあるように思いました。

 

山口社長:

そうですね。でも、育てる時間が取れるかどうかというのは経営者にとって本当に大きな課題で。今は鳥取での新事業立ち上げに力を注いでいるので、なかなかじっくり向き合う時間がとれない。それでも、実際に新規事業に入ってもらったら想像以上に成長してくれた社員もいて。育てる環境さえ整えば、人はちゃんと伸びていくということを改めて感じています。

 

 

4. 「企業は本来、社会貢献する機能」──ビジネスと支援を両立させる哲学

 

 

―――ビジネスと社会貢献の両立について、どのようにお考えですか。世間では「綺麗事だ」という声が聞こえてくることもありますが。

 

山口社長:

まず、自分が好きだからやっているというのが大前提にあります。そのうえで、基本的に企業は本来、社会貢献していく機能だと思っているんです。社会貢献の形はいろいろあって、テラルネのように社会課題に直接向き合う団体もあれば、うちのように一見ビジネス寄りに見える会社もある。でも結局、中小企業にIT環境を整えてデジタル活用を支援するのも、社会貢献の一形態だと思っています。

 

だから本業と寄付を切り離して考えるのではなく、定期的に社会貢献していかなきゃいけない、その中の一つに寄付がある、という感覚です。綺麗事だとは思っていないですし、本業と社会貢献は、本来密接に関わっているものだと思っています。

 

 

―――「代わりにやってもらっている」という感覚について、もう少し聞かせてください。

 

山口社長:

本来だったら自分がカンボジアやウガンダで支援活動をしなければいけないのかもしれない。でも僕は日本にいて、日本企業を支援しながら仕事をしているので、僕ができないことを代わりにやってくれている人たちがいるから、そこに一部をお渡しする、という感覚です。寄付をしているというより、得意なことを分担しているイメージです。

 

そしてもしかすると、テラ・ルネッサンスがさまざまな地域で活動してきたことが、数十年後に僕らが海外に進出しなければならなくなったときに、何かの形で返ってくるかもしれない。テラルネからの紹介があるかもしれないし、日本人のイメージが現地で良くなっているかもしれない。子どもの世代が社長になったときに、そういう形で返ってくるかもしれない。だから、投資という感覚に近いかもしれませんね。世界が良くならないと、結局本業も続かないということは、ちゃんと考えればわかるはずですから。

 

 

―――今後、支援の輪をさらに広げていこうというお考えはありますか。

 

山口社長:

今、鳥取で新しい事業を立ち上げているので、せっかくなら鳥取でも法人サポーターを増やしていきたいという気持ちがあります。東京にもいろんな情報がありますが、地方にもっと広げていきたいなと。まず5〜10社を核として集めて、そこから広がっていけばいいんじゃないかなと思っています。

 

 

―――最後に、テラルネへの支援を迷っている経営者の方へメッセージをいただけますか。

 

山口社長:

もしも迷っている人がいたとしたら、現地を見に行くとか、鬼丸さんや鈴木さんに話を聞きに行くとか、映画を観るとか、まず行動してみてはいかがでしょうか。それでも支援しないという結論になったなら、それはそれで構わないと思います。ただ、行動もせずに迷い続けるのは時間がもったいない。リアルに触れてみてから、考えてみればいいのかなと思っています。

 

やっぱり僕も、現地に行ったことで気持ちが固まったところがありますから。ウガンダもカンボジアも、実際に行くと本当に変わります。

 

 

取材終了後、FISソリューションズのエントランスにて。(左:鈴木竜太、右:山口社長)

 

 


 

法人サポーターさまプロフィール

 

山口 勝宏(やまぐち・かつひろ)/株式会社FISソリューションズ 代表取締役社長

中小企業を対象とした次世代経営コンサルティングを展開する株式会社FISソリューションズの代表。IT環境の整備・IT利活用支援を軸に、ESG経営推進や人材育成など幅広いコンサルティングを手がける。DXアドバイザー・ESGアドバイザーなど多彩な専門資格を持つプロフェッショナル集団を率い、「社員がワクワクと働けるすばらしい会社を創る」をビジョンに据える。テラ・ルネッサンスの法人サポーターとして約10年にわたり活動を支援。

 


 

聞き手

 

鈴木竜太(認定NPO法人テラ・ルネッサンス 啓発事業部 ファンドレイジングマネージャー)

 

※内容および出演者の所属・肩書は2026年6月現在のものです。

お知らせ一覧へ

わたしたちと平和をつくる
活動を共にする仲間になりませんか?

月々1,000円からのサポート

継続支援ができる会員になることは、いちばん身近な国際協力・社会参加だと考えています。マンスリーサポーターになって、テラ・ルネッサンスの活動を継続的に支えてくださいませんか。

現地での活動イメージ