【ウガンダ】元子ども兵の帰還事業 4か月間で2万食以上の食事提供
テラ・ルネッサンス 元子ども兵帰還支援の流れ
・2005年元子ども兵の支援プロジェクト開始
※反政府武装勢力「神の抵抗軍(LRA)により強制的に兵士にさせられた人々の帰還および社会復帰支援
・2006年
ウガンダで元子ども兵の社会復帰支援の拠点となる施設「スマイル・ハウス」完成。第1期生15名を受け入れ、これを皮切りに元子ども兵の支援が本格的にスタート。
・2023年
ウガンダで誘拐された元子ども兵とその家族141名がウガンダに帰還。テラ・ルネッサンスが主導した帰還としては最大規模となる。
その後現在に至るまで、LRAに残る推定約500名の元子ども兵の動員解除を目指し、帰還支援を続ける。
1. 元子ども兵と戦場で生まれた子どもたちの帰還と現状

今年6月、元子ども兵や戦場で生まれ育った子どもたちが、長い紛争生活を経て、無事に帰還することができました。
しかし、帰還した子どもたちの中には、栄養失調の状態にある子どもも多く、私たちはこの4か月間、帰還者たち、特に子どもたちの健康管理と生活環境の改善に力を注いできました。
現在、65名の帰還者を受け入れ、24時間体制で食事の提供や医療ケア、カウンセリング、基礎教育などの支援を行っています。
このうち30名は、戦場で生まれ育った子どもたちです。その多くは、コンゴ民主共和国で武装勢力に誘拐された元少女兵たちが、戦場での生活を強いられていた間に出産した子どもたちです。
生まれてから一度も平穏な暮らしを経験したことがなく、戦場での生活しか知らなかった子どもたちが、今、ようやく生まれて初めて、安心して暮らせる日常を送り始めています。

2. 子どもたちへの教育と生活基盤の支援
子どもたちの年齢は、乳幼児から10歳前後まで様々です。将来、学校教育を受けられるようになることを目指し、現在、リハビリテーション施設では、大人とは別に幼児教育や就学前の準備教育を行っています。
帰還直後には、全員に健康診断を実施しました。疾病や感染症などが確認された帰還者については、連携する医療機関で適切な治療を受けられるようにしています。
また、帰還者のほとんどは、わずかな衣服しか持たずに帰ってきました。そのため、全員に衣服や靴などの生活必需品を提供するとともに、安心して生活できる居住スペースを確保しています。

3. 24時間体制での医療・健康管理
この数か月間、治療を必要としていた子どもたちも含め、現在は全員が健康に生活できています。
しかし、現地ではマラリアや下痢などの感染症が日常的に発生しており、引き続き、一人ひとりの健康状態に細心の注意を払う必要があります。
そのため、現地スタッフは24時間体制で帰還者たちの生活を見守り、緊急時にも対応できる体制を整えています。また、医療機関との連携を通じて、必要な治療を迅速に受けられるようにしています。
日々の食事についても、栄養バランスを考えながら提供しています。特に、受け入れ当初は栄養状態の悪い子どもたちが多く見られたため、栄養改善にも十分に配慮し、毎日、朝・昼・夕の3食を欠かさず提供してきました。
食事を作る現地スタッフたちは、土日や祝日も休むことなく、毎日、自分の家族や子どもたちのために料理を作るような思いで、地元のアチョリ料理を作り続けています。


こうした日々の積み重ねによって、この4か月間で、帰還者たちに2万食以上の食事を届けることができました。

そして、これからも一人ひとりの健康と日々の暮らしを支えながら、将来の自立と社会復帰に向けた訓練を続けていきます。
こうした支援を一日も途切れることなく継続できているのは、日本の皆様からの温かいご支援のおかげです。
日本からの支援が途絶えてしまうことは、子どもたちの命や暮らしが脅かされることに直結します。しかし、日々、皆様に支えていただいているおかげで、私たちは今日まで一日も欠かすことなく、帰還者たちの衣食住を守り続けることができています。

戦場で生まれ育ち、平穏な暮らしを知らなかった子どもたちが、今、安心して食事をとり、眠り、学ぶことができています。
そんな当たり前の日常を、これからも守り続けていきたいと思います。
いつも私たちの活動を支えてくださっている日本の皆様に、心から感謝申し上げます。
記事執筆/
理事/海外事業部長
小川真吾



