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【2026年8月22日】TSC北海道、船出の日

 ――国内7つ目のTSC・後援会が、赤れんが庁舎で産声をあげた

テラ・ルネッサンスサポーターズクラブ北海道(TSC) 設立記念式典レポート
 / 2026年8月22日(土) 北海道庁旧本庁舎(赤れんが庁舎)赤レンガホールA

 

会場となった北海道庁旧本庁舎(赤れんが庁舎)

 

 

2026年8月22日、札幌市中央区の北海道庁旧本庁舎、通称「赤れんが庁舎」にて、テラ・ルネッサンスサポーターズクラブ北海道(TSC北海道)の設立記念式典が開催されました。TSCは、認定NPO法人テラ・ルネッサンスの理念に共感した経営者による法人サポーターの集まりで、北海道は千葉・東海・東京・秋田・関西・多摩に続き、国内では7つ目、台湾を含めると8つ目の誕生です。約30社の法人サポーターと個人会員が集まったこの日、会場には終始あたたかい拍手が響きました。

 

 

開会 ― 「北の大地」に集った仲間たち


 

 

開会前、会場に集まった参加者の皆さま

 

司会はTSC北海道会員の大灘めぐみさんが務め、TSC北海道の役員紹介から式典は始まりました。附柴裕之会長をはじめ、副会長を務める浅沼直樹さん、一戸貴義さん、橘佑一さん、難波徹基さん、そして事務局を担う渡邊正徳さんが順に登壇。半年ほど前まで北海道の法人サポーターが数社だったところから、この日31社の仲間が顔をそろえるまでになった歩みに、会場からは自然と拍手が起こりました。

 

会長あいさつ ― 附柴裕之さん


     

会長あいさつをする附柴裕之さん


TSC北海道の会長に就任した附柴さんは、まず設立までの経緯を振り返りました。きっかけは、10年ほど前に共通の友人を通じて鬼丸昌也さんの存在を知ったこと。当時は「(鬼丸さんやテラ・ルネッサンスの活動が)あまりに凄すぎて、なかなか近づけなかった」と言いますが、一昨年、思いがけない再会をきっかけに講演会やモーニングセミナーで改めてその活動に触れ、賛同する仲間とともに設立へと動き出しました。

      

「法人サポーターが北海道には1社もいらっしゃらない段階から、今日30社の皆さんに集まっていただけた」と、附柴さんはこの1年の歩みに感謝を伝えます。今後は年4回の講演会に加え、9月からは月1回のオンライン勉強会も予定しているとのこと。「楽しく、明るく、元気に活動していきたい」という言葉で、あいさつを締めくくりました。  

      

TSC旗の贈呈


     

TSC旗を囲んで、役員の皆さんと鬼丸

続いて行われたのが、テラ・ルネッサンス創設者・理事の鬼丸昌也から附柴会長へのTSC旗の贈呈です。全国に少しずつ広がってきたTSCの輪に、北海道が新たな拠点として加わったことを象徴する場面となりました。

 

 

来賓祝辞 ― 全国から届いたエール


 
続いて、来賓を代表として2名の方からご祝辞をいただきました。

 

ご祝辞を述べる横山英樹さん(テラ・ルネッサンス後援会千葉 会長)

一人目は、テラ・ルネッサンス後援会千葉会長の横山英樹さん。鬼丸さんとの出会いは2009年4月に遡るといい、倫理法人会のモーニングセミナーへの参加を重ねるうちに賛同者を増やし、後援会を立ち上げるに至った経緯を語りました。北海道は横山さん自身の生まれ故郷でもあり、「この地でTSCの立ち上げに立ち会えることも、何かのご縁だと思う」と、感慨を込めて祝辞を寄せました。

     

ご祝辞を述べる渡邉真規さん(TSC関西 副会長)

 
次に、TSC関西副会長であり、テラ・ルネッサンスの理事を務められている渡邉真規さん。東日本大震災の支援活動をきっかけに鬼丸さんの存在を知り、当初は元子ども兵支援や地雷問題について「あまりよくわかっていなかった」と正直に振り返りながらも、活動を知るにつれて考えが変わっていったと語られます。「経営をしっかり続けていくためには、世界が平和でなければならない」という思いから法人サポーターとなり、現在はTSC関西の運営にも携わる渡邉さん。「北海道の皆さんと一緒に、さらに世界の平和に向けた活動ができることを嬉しく思う」と、新たな仲間を歓迎しました。

 

記念講演 ― 鬼丸昌也が語った25年


 


この日のメインプログラムは、テラ・ルネッサンス創設者・鬼丸昌也による記念講演「世界を変える経営者のコミュニティとは」

鬼丸は、大学4年生だった2001年、カンボジアで地雷被害者の体験談を聞いたことをきっかけに、「地雷をなくすには何百億円もかかる。それなら自分に何ができるのか」と自問した末、「人に伝えること」からテラ・ルネッサンスを立ち上げたと振り返ります。以来25年間、講演を聞いた人はのべ24万人。「全ての生命が安心して生活できる社会」を世界平和と位置づけ、地雷・小型武器・元子ども兵という3つの課題に、世界10カ国で取り組んできた歩みを紹介しました。

 

元子ども兵支援における職業訓練について語る鬼丸昌也

 

なかでも時間を割いて語ったのが、ウガンダ北部での元子ども兵社会復帰支援。23年間続いた内戦の中で、武装勢力「神の抵抗軍」に誘拐された子どもは推計3万6千人から3万8千人にのぼるといわれている。誘拐された子どもたちは徐々に加害行為に手を染めさせられ、「もう故郷には戻れない」と思い込まされることで、組織に縛りつけられていったといいます。

     

これに対しテラ・ルネッサンスは、2005年からカウンセリング・基礎教育・職業訓練・起業支援を組み合わせた3年間の「複合型支援(ハイブリッド型支援)」を開始。この20年間で317名の元子ども兵、家族を含め2,687名を支援。支援を受けた人たちの平均月収は開始前の6倍近くまで伸び、ウガンダの公務員平均を上回る水準になっていきました。

    

  

続いて紹介したのは、13歳で誘拐され2年間を組織で過ごしたモニカさんのエピソード。支援を受けて洋裁の技術を身につけた彼女は、自らの店を開業。教えられる立場から、こんどは自分が教える立場に。自分が受けた恩を別の人達に送る「恩送り」を通じて、今ではのべ180名の女性たちに技術を教えるまでになりました。「人は、いつでも、いつからでも、いつまでも変わることができる」。そう語る鬼丸の声に、会場の皆さまは大きく、そしてゆっくりと頷いていました。

 

さらに2023年には、元子ども兵として自らも社会復帰を果たしたパトリスさんが、いまだ組織に残る約140名に「自分もこうして変われた」と呼びかける活動を実施。この結果、最盛期に約20,000名を数えた「神の抵抗軍」の兵力は、現在は500名ほどまで減少しているといいます。この活動の様子は、ドキュメンタリー映画『RETURNEES』としても記録され、全国で上映が続いています。

    

こうした活動を支えているのは法人サポーターをはじめとする支援者からの継続的な支援だとした上で、「経営者には社会性・教育性・持続性の3つが求められる」という考えのもと、持続可能な経済を目指す経営者同士のネットワークとしてTSCを各地に広げてきた経緯を紹介。「いろいろな人たちが、いろいろな場所から集まってコミュニティを紡ぐことができる。それを150年の歴史の中で証明してきたのが北海道だ」とし、この地にTSCが誕生したことへの喜びを語り、講演を締めくくりました。

閉会 ― そして、これから


     

閉会のあいさつをする難波徹基さん

記念講演の後、事務局からの案内を経て、閉会のあいさつをTSC北海道副会長の難波徹基さんが担いました。「持続可能な社会の実現を目指して、皆様と共に歩んでいけることを心より感謝申し上げます」という言葉とともに、設立記念式典は幕を閉じました。

     

0社から始まった北海道の法人サポーターは、この日30社近くにまで育ちました。次の一歩は、10月に予定される次回の定例会。北海道という「多様な人・多様な場所が集まってコミュニティをつくる」土地に生まれたTSC北海道が、これからどんな歩みを重ねていくのか、楽しみに見守っていきたいと思います。

    

参加された皆さまとの集合写真


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文章・写真
認定NPO法人テラ・ルネッサンス
ファンドレイジングマネージャー
鈴木竜太(すずき・りょうた)

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