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【レポート】夏季募金キャンペーン特別オンライン対談 『希望は、選択からはじまる〜 あなたの日常とコンゴをつなぐ、平和のつくりかた〜』

2026年8月3日、Zoomにて夏季募金キャンペーンの特別オンライン対談『希望は、選択からはじまる〜 あなたの日常とコンゴをつなぐ、平和のつくりかた〜』が開催されました。 

 

当日は、学術者である華井和代さんと、NGOであるテラ・ルネッサンスの吉田真衣という少し異なる立場からみるコンゴについて対談が繰り広げられました。コンゴで現在起こっていることから少し専門的なお話まで、非常に有意義な時間となりました。以下に今回の対談から厳選したトピックと感想をご紹介します。

 

左:東京大学特任講師/NPO法人RITA-Congo代表理事 華井和代さん、右:テラ・ルネッサンス理事長 吉田真衣

   

紛争鉱物

コンゴでは、長期間植民地であったことなどを背景に資源依存型経済が形成されました。植民地を経て独立国となった後の1990年代、隣国ルワンダでのジェノサイドをきっかけに紛争が勃発しました。紛争地域であるコンゴ東部は鉱物の産出地域と重なっており、そこで採掘される鉱物が紛争の資金源となっています。また、それらは小規模手掘り鉱であり、児童労働等の諸問題も存在します。

このような背景から、戦争の資金源となる資源を取引することで紛争に加担することのないよう、各国で規制や法律が制定されました。また、この規制が守られるように「原産地認証制度」が鉱山で開始されました。この制度では、鉱山を「紛争の影響あり」「改善中」「紛争の影響なし」の3段階に分けて評価を行い、専用の電子タグを使用して袋詰めを行います。これにより、紛争フリー鉱山として取引することができるようになります。

しかし、法律や制度が制定された今もなお、紛争フリー鉱物のみの取引や紛争そのものの終結は難しいのが現状です。その背景には、鉱山の周辺にまだまだ武装勢力がいることや、声明や決議があっても決定打に欠けること、組織的な抜け道が存在することなど、様々な理由が存在します。

  

   

コンゴのこれから

紛争の資金源になり得る「重要鉱物」は、現在存在する都市鉱山(廃棄物における有用な金属の総称)をすべて使用すれば、新たに鉱山を掘る必要はないとも言われています。都市鉱山の利用が促進されることでコンゴの鉱業が下火になれば、産業が紛争に貢献する可能性はなくなります。

しかしながら、現在鉱業で生計を立てているコンゴの人々がその後生活できなくなってしまうことは避けたいという、ある意味矛盾した結論にもたどり着きかねません。これに対して華井さんは、少しずつ産業を切り離して、鉱山以外の収入を得る方法を確立していく必要性があるとお話しされました。過去には、突然鉱山から収入を得られなくなった際に武装勢力が村への襲撃に走ったという例もあります。そのため、「一度に」ではなく、農業やバイク・タクシーのドライバーなど、ほかの収入源を「少しずつ」確保していく必要があります。実際にテラ・ルネッサンスでは、コンゴで職業訓練を提供し、身に付けた技術によって継続的に収入を得られるような支援も行っています。

   

   

    

 

私たちにできることと「あきらめない」姿勢

コンゴは世界地図上で見ると遠い国ですが、コンゴで生産される鉱物を使用したスマートフォンやパソコンなどをはじめとした製品は、私たちにとって非常に身近なものです。そのため、まずはコンゴに想いを寄せることから始められます。
対談の中で華井さんは、「あきらめないこと」こそが大切だとお話しされていました。日本という遠い国にいる私たちがあきらめないことで、「世界から見捨てられていない」というメッセージをコンゴの人々に伝えることができます。さらに、遠く感じるコンゴを日本の人にも近く感じてもらうための取り組みとして、コンゴの状況を日本語で知ることのできる書籍等を出版することなども挙げられていました。

     

   

    

「あきらめない」ために何ができるのか

「あきらめない」ために、大きなことから始める必要性はなく、どんなに小さいことでもその行動こそに意味があると思います。華井さんは「すべては1, 2, 3から始める」というマザー・テレサの言葉を引用して、どんなに大きなことを始めるにも、まずは「1」から、始められるところから始めることこそが、問題意識を伝える際に大切にしていることの1つだとお話しされていました。
私はこれを個人単位の活動にも当てはめて考えることができると考えています。どんなに小さなことでも、微力だとしても、コンゴやそれ以外の国の人々の力になれることは確かです。
現在行っている夏季募金キャンペーンの一環として行われたこの対談ですが、その夏季募金キャンペーンに参加することや、関連した書籍を読むことも、「あきらめずに行動する」1つのステップになるのではないかと私自身考えています。簡単に解決することが難しい問題が複雑に入り組むコンゴですが、できることから1つずつ私自身も貢献していきたいと改めて考えられた機会でした。

   

    

    

テラ・ルネッサンスの「T」のポーズで記念撮影

 

【参加者の声・次回イベントのお知らせ】

このイベントに参加した方からは、
・「お二人のやりとりで、コンゴの見方が深掘りだけでなく、広がりました。」
・「テクノロジーの発展の陰にはとんでもない人権侵害があることを知っておかないといけないと思う。」など、コンゴについて学べたというご感想も頂戴しました。

   

夏季募金キャンペーンに伴い、お盆明けにも対談イベントが開催されます。ぜひご参加ください。

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