コンゴ民主共和国が持つ悲惨な状況と苦しむ女性たち
コンゴ民主共和国が持つ課題/性暴力の実情

コンゴでは、17世紀末に奴隷として200万もの人がヨーロッパ人によりへ連れ去られたことから、冷酷な歴史を刻み始めました。元来、コンゴは、女性は守るもの・大切にするものであり、性的暴力なんてあり得ませんでした。コンゴで初めて性暴力の被害は、奴隷貿易で運ばれた。奴隷船の中で起こったことと言われています。
1996年から6年以上続いコンゴ紛争は、600万人以上の死者を出し、第二次世界大戦以降、最悪の紛争と言われています。この紛争下では、政府軍の兵士も反政府軍の兵士も女性に対する性暴力を行いました。抵抗すれば、さらに被害を与えられ、数年経ってもなお、痛みや激しい頭痛に苦しむ方がいます。
性暴力の現場は惨忍です。欲求ではなく、戦略として行われるケースがあります。例えば、レアメタルが採掘される鉱山の周辺地域を支配するために、その地域の女性たちに暴力を振るいます。年齢問わずです。恐怖による支配で、その地域を制圧するのです。
紛争資金源として利用されている鉱物は、私たちの手元にある携帯電話などの電子機器から自動車に至るまであらゆる工業製品に利用されている可能性があります。その点で、コンゴから遠く離れた私たちにも関わる問題なのです。
また、性暴力を行うことで、被害者とその家族、属するコミュニティ全体をも弱体化させ、鉱山周辺地域を支配していきます。被害を受けた女性が、同じ地域に住む人々から、差別や偏見の目で見られ、コミュニティから阻害されることもあります。
生きる希望を失った彼女らが、社会復帰をすることは非常に困難です。性的暴力を受けた女性たちは皆、肉体的にも精神的にも深い傷を負い、今もなお不安定な生活を余儀なくされています。

テラ・ルネッサンスでは、自給食料を確保することや洋裁技術の取得で収入源を確保することで、性暴力の被害にあった方が、人間としての基本的なニーズを満たすことができるようサポートしています。短期的な人道支援だけでなく、彼ら自身が自立していくための長期的なサポートを行っています。
多くのかけがえのない命、そして、一人一人のストーリーが紛争や貿易によって失われたコンゴ。深い苦しみを背負っているコンゴの方々は、今、彼ら自身の輝きを取り戻すべく、必要な技術を熱心に身に付け、自ら明日を切り拓いています。
テラ・ルネッサンスは現在「冬季募金キャンペーン」を実施しています。コンゴ民主共和国の人々が「自分」を取り戻すためのご支援を、何卒よろしくお願いいたします。
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