JICA事業の牛銀行で、三匹目の子牛が産まれました!
【アジアレポート/2018年9月_Topic02】
昨年度より、JICAの草の根パートナー型事業として実施している「カンボジア地雷埋設地域の脆弱な障害者家族への生計向上支援事業」。
家畜銀行1年目で牛に挑戦していたオウク・ヴィさんの世帯で、9月上旬に子牛が誕生しました!

ヴィさんは1989年、クメール・ルージュの兵士だった際に、現在の自宅から3キロ離れた場所で、地雷被害に遭われました。ヴィさんの住むこのカムリエンの地は、最後までポル・ポト派の拠点になった場所です。多くの地雷が埋められました。
ロシア製のPMN。ベトナム軍の埋めた地雷が、右足を奪いました。

昨年度、10世帯に牛を提供する際には、牛の大きさに違いがあったため、くじ引きが行われました。
ヴィさんは、くじで一番小さな牛を引いてしまいましたが、熱心な世話の甲斐あって、現在はどの世帯よりも立派な牛に成長しました。
娘夫婦が畑に出て仕事をし、ヴィさんご夫妻は毎日牛の草を刈ったり、牛を草のある場所まで連れて行ったりと丁寧に世話をされているそうです。
出産について聞くと、「緊張はしなかったけれど、やっぱり嬉しかった」とお母さん。ちなみに、母牛はお母さんに懐いており、さんご自身はあまり近寄れないのだとか。

牛の誕生は、牛銀行に挑戦している10世帯の中で、三匹目となります。牛は繁殖や成長に時間がかかりますが、大きくなれば1頭1300$程度、大きなものなら2000$以上で売ることができます。
ヴィさん夫妻の挑戦を、これからも応援し続けます。
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記事執筆/
アジア事業インターン
名倉 早都季