ロカブッス村で「豚銀行」設立!
【アジアレポート/2018年8月_Topic01】
前回の月次レポートにて、ロカブッス村での豚銀行が動き始めたことをお伝えしました。1巡目の貸出しを受ける4世帯を対象に実施した養豚技術訓練の様子や「家畜銀行」のルールなどをご紹介しています。
「豚銀行」が始動しました!【アジアレポート/2018年7月_Topic01】
そして8月、対象世帯への豚や、豚小屋の提供が完了しました。
対象者のひとり パーッさんは、想像していた以上にしっかりとしたつくりの豚小屋が建設され、これまでよりもさらに、やる気が出たようです。

写真:完成した豚小屋を目にして、笑顔がこぼれるパーッさん
経済の自由化にともなって、カンボジアにも近隣国から大量の製品が入ってきています。豚肉も例外ではありません。
化学飼料を用いて、大量に育てられた近隣国からの豚は、味や品質がカンボジアの多くの人の満足を得られるものではなく、また、健康への被害を心配する声もよく耳にします。
しかしながら、安価で購入できる輸入豚のほかに、市場に並ぶ豚肉はほとんど見かけることがありません。
ロカブッス村での養豚では、自然資源のみを使った飼料を用いることで、近隣国からの豚肉との差別化をはかります。それによって、収入源のひとつとして確立されるだけではなく、安心した食や自然との共生を、再び手に入れることにつながります。
まだまだ始まったばかりの豚銀行。引き続き、実践を通しながらフォローアップをしていく予定です。

写真:対象世帯の子どもが豚の世話をしている様子。放課後になるとお手伝いをしてくれます
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記事執筆/
アジア事業サブマネージャー
延岡由規