孤立でも、依存でもなく。自立とつながりを支えたい。〜パシフィック職員〜
【夏季募金キャンペーン2018 テラ・ルネッサンス 〜仕事の流儀〜 vol.3 】
夏季募金特別企画スタッフインタビュー第三弾は、ブルンジ事務所のパシフィック!語学に堪能で、英語、フランス語、キルンディ語、スワヒリ語、アラビア語を話すことができます…!
現在は主に、「ブルンジにおける紛争被害者及び貧困層住民の能力開発を通したレジリエンス向上プロジェクト 」のフォローアップを担当しています。
来日した際には、京都事務所に掲げているクレド(※業務に当たる上での活動規範)について詳しく質問してくれたり、日本語で会話がなされるとすかさず「訳して!」と近寄ってきてくれたり。好奇心と勤勉さに溢れるパシフィックです。
ブルンジ事業を通じた紛争被害者受の方の暮らしの変化、そして彼自身の変化を聞いてみました。
「受益者は、グループで運営するスキルも必要としています。」
昨年度末に終了したプロジェクトでは、主に紛争被害者の方を対象に、養蜂、窯業、農作物の一次加工の技術訓練支援を実施しました。3月末までに生産者協働組合の組織化を行い、現在は、自立を促すよう少し距離をおいた状態で運営を見守っています。
協働組合では、共同で生産したレンガ・屋根瓦・タイル・陶器、または収穫した蜂蜜をパッケージ化して販売し、その利益を配分したり、農作物の一次加工所(メイズやキャッサバの粉末)を運営し、利益を配分したりします。
技術訓練が終わればよし、ではありません。技術を得て生産できるようになった商品を販売し、利益を分配し、安定した収入を得られるよう、協働組合を協力して運営していく必要があります。
【写真:陶器を制作した窯業組合の受益者とパシフィック(写真中央)】

「脆弱な人々が脆弱な状況から抜け出すことができると、自分も嬉しくなります。」
以前は隣人同士でも、共同で活動するのが困難だったそうです。プロジェクトの活動を通して、一緒に何かをすることが出来るようになりました。
従来、養蜂や窯業には女性が関わらない風習がありましたが、プロジェクトを通じて、男性も女性も一緒に活動することが可能になりました。
また、これまで主に限られた時期の農業からの収入に頼っていた人々が、乾季でも収入を得られるようになり、収入源が増え、かつ収入機会を分散できるようになりました。
自立とは、自分だけが収入を得る技術を身に付ける、ことではありません。地域の方との関係を紡ぎ、頼り、頼られるつながりの中で、自分が生活し続けることなのです。

孤立でも、依存でもなく。つながりと自立を支えたい。
ブルンジでは、今年度から、ストリートチルドレンや脆弱な女性たちを対象に、養蜂や洋裁、ヘアドレッシングの職業訓練を行っています。
貧困のため、お金がある男性の要求に応え妊娠してしまったというシングルマザーの方が多くいます。若くして出産してしまったため、「恥」と見られて家族から孤立している場合もあります。
技術支援にとどまらず、他者とのつながり、互いに支え合っていける関係づくりも進めていく必要があるのです。
依存は自立ではありませんが、孤立もまた、自立ではありません。
これまでに培ったノウハウを活かし、今年度からの新事業でも、収入を得られ続ける仕組みの構築、関係づくりも含めた支援を継続していきます。
【写真:蜂蜜の収穫・パッケージングを終えた受益者の方々と】

★ 夏季募金へのご協力をお願い致します。 ★
現在、テラ・ルネッサンスは夏季募金キャンペーン2018を実施中です。8/31までに、あと4,000,000円が必要です。
ブルンジでは、今年度から新しく、地域の脆弱な方を対象にしたプロジェクトがスタートしています。
「ひとり」が他者とのつながりの中で、頼り、頼られ、自らの暮らしを続けていけるように。ブルンジ事業の新しいチャレンジをぜひ応援してください。
▼ 特設ページはこちら!▼
http://www.terra-r.jp/kakibokin2018.html
< 例えば、あなたのご支援でこんなことができます >
◆ 5,000円の寄付で、
カンボジアで、50㎡の土地にある地雷・不発弾の撤去作業を支援できます。
◆ 10,000円の寄付で、
カンボジアで、家庭菜園用の野菜の種や苗木2種類200家族分を支援できます。
◆ 30,000円の寄付で、
カンボジアで、地雷被害者が家畜飼育するためのヤギ2頭を支援できます。
※ 寄付は税控除の対象になります。
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記事執筆/
PRチーム・インターン
名倉 早都季