人をつなぐ野菜栽培技術、子どもたちの未来を支えるために
【夏季募金キャンペーン2018 特別企画 かけがえのない暮らし vol.1】
皆さんこんにちは、今日は暮らしについてのお話を聞かせてくれたカンボジアのバッタンバン州に住むチエン・ホウトさんについて紹介したいと思います。
1952年、カンボジアのシェムリアップ州で9人兄弟の5番目として生まれたチエン・ホウトさんは現在66歳になり、バッタンバン州で妻と2人の娘と暮らしています。
貧しい環境で育ち、子どもの頃に母を失ったホウトさんは高校には進学しませんでしたが、農作業の仕事をしながらも僧侶から看護について学びました。
1年間看護について学んだあと、ホウトさんは知識を活かして村で見回り診療や出張診療などをするプライベート・ドクターとして働き、生計を立てていました。
しかしある日、ホウトさんの村での活動を知ったクメール・ルージュの上官兵士がやって来て看護師として働いてほしいといわれ、ホウトさんはクメール・ルージュに入隊し働くことになりました。
戦闘に同行することも頻繁にあり、銃を担ぎ、救急箱をもって移動していたホウトさんは、死を目の当たりにする恐怖に耐え、仕事だと言い聞かせて身を奮い立たせていました。
そんななか、ホウトさんは地雷事故に遭ってしまいます。1978年、プノンペン空港の近くで救急箱をもって移動をしていたとき、土に埋もれた地雷に気づかずに踏んでしまったのです。この事故によってホウトさんは左足の膝から下を切断しました。

テラ・ルネッサンスは水瓶の提供、野菜栽培技術の提供、養鶏技術・鶏の提供を通して支援を行っています。
ホウトさんは野菜栽培技術によって自分たちで食べる野菜を自分たちでつくれるようになりました。野菜を作ることで食費を削減し、また、化学肥料が使われていない野菜を安心して食べることができます。
野菜の収穫が多かったときには、ご近所さんに野菜を配ります。ご近所さんたちはとても喜んでくれ、こうして村でのコミュニケーションが生まれます。
ホウトさんのつくる野菜は大人気で、「野菜を配ることを通して村の人とコミュニケーションをとることができる」とホウトさんは栽培に積極的に取り組んでいます。ホウトさんの野菜を栽培する技術が、ホウトさんと村人をつないでいるのです。

また、ホウトさんは2人の娘に大学卒業まで教育を受けてもらい、知識や技術を身につけてほしいと思っています。看護や野菜栽培・養鶏を通して、生き延びるために知識や技術が大切だということを実感しているからです。
2人の娘に大学卒業まで教育を受けさせるためには貯金をすることが必要だとホウトさんは言っています。
人とつながること、かけがえのない家族と暮らすこと、かけがえのない人の未来を支えるためにホウトさんは積極的に取り組んでいます。
テラ・ルネッサンスは現在夏季募金キャンペーン中です。自立への歩みを支えていくためには、皆さまからのご支援が必要です。テラ・ルネッサンスの夏季募金に、ご参加・ご協力心よりお願い申し上げます。
▼特設ページはこちら
http://www.terra-r.jp/kakibokin2018.html