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武器貿易条約(ATT)臨時会合を前に ~締約国は条約遵守と武器輸出入の透明性確保を~

プレスリリース
2016年2月23日
認定NPO法人テラ・ルネッサンス

 


報道関係者各位

 
武器貿易条約(ATT)臨時会合を前に
~締約国は条約遵守と武器輸出入の透明性確保を~


2014年12月24日に武器貿易条約(ATT)が発効して1年以上が経ちました。昨年8月には第1回締約国会議が開催され、今月29日には締約国が条約事務局の予算等を検討する臨時会合(ジュネーブ)が開かれます。しかし、現在、ATT締約国に対しては、主に次の3点に関してNGOからの厳しい視線が向けられています。


◆第1に、ATT形成を主導したイギリス、フランス、ドイツなどによるサウジアラビアへの武器輸出について、批判が高まっています。とりわけ、サウジアラビアがイエメンでの武力紛争に軍事介入を開始した2015年3月以降に、サウジアラビアに向けた28億ポンド(約4660億円)相当の武器輸出を許可したイギリス政府に対しては、非難が集中しています。

 

この間、サウジアラビアによる無差別な攻撃により、イエメンでは多くの民間人が命を落としました。2016年2月には、国連事務総長もサウジアラビアによる空爆を非難し、同国に武器を輸出すべきではないと訴えました。イギリスをはじめとするATT締約国は、この条約に則り、国際人道法の重大な違反に使われるリスクが著しい場合には自国からの武器輸出を許可すべきではありません。

 

◆第2に、2014年12月24日までにATTを批准した61カ国は、昨年12月までに同条約の実施に関連する自国の法整備について報告書を提出することになっていました。しかし、期限までに報告書を提出した国は全体の約6割と低く、さらに、提出された報告書の多くは内容が薄いものでした。

 

そもそも、この報告書の提出に向けては、共通のテンプレート(書式)が存在しないという問題がありました。昨年の締約国会議では、報告書の書式案が作成されましたが、記入項目が極端に少なく、法整備の実態がつかみにくい様式でした。結局、締約国会議では、この書式案に「留意」しつつ、第2回締約国会議に向けて検討を加えることになりました。しかし、日本を含め、実際に報告書を提出した国の多くは、この「留意」された書式案に沿って自国の報告書を作成したため、内容が薄くなったのです。

 

◆第3に、昨年の締約国会議では、2016年5月までに締約国が自国の武器輸出入に関して提出する報告書の書式案も検討されましたが、これについても「留意」しつつ第2回締約国会議に向けて検討を加えることになりました。したがって、締約国は、またもや共通書式が存在しない状況で輸出入報告書を提出することになります。
昨年8月の会議で「留意」された輸出入報告書の書式案は、非常に大雑把な様式であり、条約において報告義務がある全ての兵器を網羅していないとの批判も受けています。また、この案では、締約国が自国の報告書を一般公開するかどうか選択できる形になっています。加えて、ATTでは、商業上機微あるいは国家安全保障に関わる武器輸出入情報は報告書に記載しなくてもよいことになっていますが、この案では、報告書から除外した情報の有無について、明らかにするかどうかを各締約国が選択できる様式になっています。締約国が2016年5月までに報告書を提出するにあたっては、このような書式案を援用すべきではありません。

 

◆テラ・ルネッサンスの提言◆
ATT締約国がどの国にどの武器を輸出したのかが詳細に明らかにならない限りは、実施状況をモニタリングすることや、条約上の義務に反する輸出をした国を特定することすら難しくなります。テラ・ルネッサンスは、ウガンダやブルンジ、コンゴ民主共和国、カンボジアなどで武器による暴力の被害を受けた人びと共に歩んできた団体として、ATT締約国による条約遵守と、報告書の書式の改善、および全ての報告書の公開を求めます。

 

◆「コントロール・アームズ」キャンペーンとは◆
2003年に設立された「コントロール・アームズ」は、世界各国のNGOや個人から成る国際的なキャンペーンです。テラ・ルネッサンスは、2003年よりこのキャンペーンの一員として活動してきました。日本のキャンペーンの運営については、以下リンクをご覧ください。http://controlarms.jp/campaign/oxfam.php

 

◆お問い合わせ先:以下アドレスまで、メールにてご連絡ください◆
認定NPO法人テラ・ルネッサンス(担当:榎本): enomoto@@@terra-r.jp (@を1つにして送信ください)



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